Record China 2023年10月17日(火) 12時0分
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台湾総統選に立候補している前台北市長で民衆党党首の柯文哲氏の発言に立法委員が反論し、物議を醸している。
台湾総統選に立候補している前台北市長で民衆党党首の柯文哲氏の発言に立法委員が反論し、物議を醸している。台湾メディアの太報が16日付で伝えた。
台湾では歩行者よりも自動車が優先される交通状況がたびたび問題になっているが、柯氏は「歩行者には優先権があるが、だからといってわざとゆっくり歩いて『ぶつかれるものならぶつかってみろ』というようなことはいけない」と指摘。「日本の歩行者は道路を渡る際にみんな(車に気を遣って)走る」とし、台湾の歩行者は優先権があるとゆっくり歩くが、(歩行者とドライバーが)互いに包容し合い、気を付けるべきとの考えを示した。
一方、台湾の政党「時代力量」所属の立法委員・王婉諭氏は16日にフェイスブックでこれに反論。「歩行者の権利は政府が与えるものではなく法で認められているものであり、鬼ごっこのように走らないといけないものでもない」とし、「私は子どもを連れて何度も日本に行っているが、急いでいるサラリーマンを除けば歩行者が走って横断するのを見たことはほぼない。それに、歩行者が渡ろうとすれば日本の車は必ず止まって道を譲ってくれる。これは基本的な平等観念だからだ」と述べた。
また、「台湾では最近、歩行者の権利意識が高まっているとはいえ、多くの歩行者が道路を横断する際にドッジボール(でボールを避ける)のようにあたふたしなければならず、ひどい場合はクラクションを鳴らしながら突っ込んでくる車もある。歩行者が横断中にはねられたというニュースも毎日のように目にする」とし、「歩行者が故意に車を妨害するのはもちろん間違っているが、現状において実際にそんなことをする人は極めて少ない。台湾における歩行者は非常に弱い立場にあり、道路を渡ることにすらおびえている状況なのだ」と論じた。
王氏は「柯氏の発言は誤った観念を助長する」として撤回を求め、「歩行者が安心して横断することは基本的な権利であり、ぜいたくなものであってはならない」と訴えた。(翻訳・編集/北田)
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