中国経済は苦境から脱したのか?―独メディア

Record China    2023年10月20日(金) 6時0分

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18日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、中国政府が今年7〜9月の経済指標を発表したことに関連し「中国経済は苦境から抜け出したのか」と題した記事を掲載した。

2023年10月18日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、中国政府が今年7〜9月の経済指標を発表したことに関連し「中国経済は苦境から抜け出したのか」と題した記事を掲載した。

記事は、中国政府が18日に発表した今年第3四半期(7〜9月)の経済成長率は4.9%で予想を上回り、小売売上高が想定より好調だったことなどが背景にある紹介。厳しい「ゼロコロナ」政策が解除された後も経済が低迷しているものの、経済が安定期の段階に入ったことが示されたと伝え、JPモルガンが今年の中国のGDP成長率予測を5%から5.2%に、野村證券も4.8%から5.1%に引き上げたとした。

また、中国国家統計局が18日に、今年7〜9月期の経済状況について「厳しく複雑な国際環境と、国内の改革・発展・安定という大きな課題」に直面したとの見方を示したこと、 ピンポイント・アセット・マネジメントのチーフ・エコノミストである張志偉(ジャン・ジーウエイ)氏が「7〜9月期の経済データが良好で、年間経済成長率5%の確保が実現可能となったことにより、10〜12月期に中国政府が景気刺激策を導入する可能性は低くなった」と評したことを伝えている。

一方で、中国当局はGDPの4分の1を占めてきた不動産セクターの混乱に今なお神経をとがらせており、ここ数か月の間にこのセクターを活性化させようと住宅購入のインセンティブを高めているものの、購入者は依然として慎重だと指摘。また、9月末から10月初めの国慶節連休が観光やサービスへの支出増を大きくアシストしたものの、経済成長の力が弱い中で一般家計では引き続き支出に慎重であり、今年の消費の伸びが抑制されているとも伝えた。さらに、9月の鉱工業生産の伸びは4.5%と横ばいで、都市部の失業率は8月の5.2%から9月には5.0%と若干低下したものの引き続き高い水準にあるため、市場にはさらなる刺激策が必要であることも示されたとした。

さらに、SPIアセットマネジメントのスティーブン・イネス氏が「中国は今後も大きな経済リスクに直面し続ける。中国企業や地方政府の高額債務は通常なら持続不可能とみなされるものであり、経済にリスクをもたらしている。金融危機を引き起こすことなくこの負債を管理するというのは重大なチャレンジだ」と述べるとともに、米国との貿易問題の緊迫化や高齢化が経済成長に影響する長期的、構造的な障害になる可能性があるとし、「いかにせよ、中国経済は苦境から脱していない」と警告したことを伝えた。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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