日本企業が中国のリソグラフィー市場を開拓?―中国メディア

Record China    2023年11月16日(木) 10時0分

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14日、環球時報は、業績低迷に苦しむ日本企業が、米国による半導体輸出規制をかいくぐる術を見出しつつ巨大な中国市場の開拓を模索し続けていることを報じた。資料写真。

2023年11月14日、環球時報は、業績低迷に苦しむ日本企業が、米国による半導体輸出規制をかいくぐる術を見出しつつ巨大な中国市場の開拓を模索し続けていることを報じた。

記事は、最近の日本メディアによる報道として、ニコンが経営悪化を挽回すべく、来年に半導体露光装置の新製品を25年ぶりに市場に投入する予定で、1990代のi線技術を使用して米国の先端半導体輸出規制を回避するほか、もう一つの日本のフォトリソグラフィー大手であるキヤノンも中国からの受注増に期待しており、2020年比で中国の技術スタッフを50%増員し、上海などのカスタマーサービスチームを拡充する計画だと伝えた。

そして、先日上海市で開かれた第6回中国国際輸入博覧会では、ニコンが中国で展開する液浸スキャニングリソグラフィー装置を展示し、その向かい側にブースを設ける日本の半導体企業・ルネサスエレクトロニクスも半導体製造用の装置を展示していたと紹介。米国の対中半導体輸出規制の制約を受けながらも、中国のデジタル経済産業の発展は引き続き国際的な半導体製造装置メーカーを引きつけていると評した。

また、オランダの半導体製造装置大手ASMLも10月18日に発表した今年7〜9月期の業績報告で、中国からの売上高が世界全体の46%に達したことを明らかにしたと指摘。同社のCFOが「中国市場に出荷したリソグラフィー装置は、輸出が認められている成熟した技術プロセスに基づいている」と説明したことを紹介した上で、半導体業界の専門家の羅国昭(ルオ・グオジャオ)氏が13日に環球時報の記者に対して「中国は世界で唯一目に見える成長を遂げており、かつ大きな潜在力を秘めたリソグラフィー市場。欧米諸国の輸出管理政策がなければ、中国市場の規模はさらに大きくなるだろう。ASMLやエヌビディアが中国市場を離れようとしない根本的な理由だ」との見方を示したことを伝えた。

さらに、ニコンの動きについて、羅氏が「フォトリソグラフィーは現在ニコンが業績低迷を挽回できる可能性を持つ数少ない事業の一つ。リソグラフィーのハイエンド技術が輸出規制の対象となっている今、既存のi線技術をベースにした新製品で中国市場への参入を目指すというのは賢い動きだ。中国でニコンのリソグラフィーは一定のシェアを持っており、既存顧客も新製品にスムーズに移行することができるだろう」と評する一方で、半導体市場は競争が激しい上、自身では制御不可能な要素も多く、地政学な変化が事業計画に影響を与える可能性があることから「中国市場で一定のシェアを回復したいのであれば、ニコンはより迅速に動く必要がある」と指摘したことを紹介した。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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