Record China 2023年11月17日(金) 13時0分
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16日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、米サンフランシスコで行われた米中首脳会談の成果と改めて浮き彫りとなった対立点について紹介する記事を掲載した。
2023年11月16日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、米サンフランシスコで行われた米中首脳会談の成果と改めて浮き彫りとなった対立点について紹介する記事を掲載した。
記事は、バイデン米大統領と中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席が米国時間15日にサンフランシスコ近郊のファイロリ邸で1年ぶりの会談に臨み、話し合いが4時間以上にわたったと紹介。会談後にバイデン大統領が「極めて建設的で、極めて実り多いものだった」と語れば、習主席も「中国は米国の良きパートナーであり友人であることを望んでいる」と述べたと伝えた。
そして、独シンクタンク・メルカトル中国研究所(MERICS)の中国外交政策研究チーム責任者であるアビガエル・バセリエ氏が「今回の会談で米中両国が、破壊的で予測不可能な関係ではなく、管理と予測が可能な関係によって、戦略的な争いの緊張を和らげる能力を示したことが、国際社会では非常に重要。4時間ほどの会談だけで長文の共同コミュニケや多くの二国間合意が生まれる時代は終わった」と評したことを伝えた。
また、会談の最も重要な成果は双方の軍事交流再開だとし、長年中国の外交政策を研究してきたシンガポール国立大学の政治学者、荘嘉穎氏が「米国の軍事対話再開の提案を習氏が受け入れたことは、米国による安全保障の柵づくりに協力する意思を示したことの表れ」としつつ、今回の会談が実際に情勢安定につながるかについては「今後数カ月の米中間の駆け引きを観察する必要がある」との見方を示したことを伝えた。
さらに、合成麻薬フェンタニルの乱用問題において中国が米国にさらに支援を提供し、中国から米国へのフェンタニル原料の流れを両国共同でコントロールすることでコンセンサスを得たと紹介。米シンクタンク・スティムソンセンターの東アジアプログラム共同ディレクターで、ブルッキングス研究所の客員研究員である孫韻(スン・ユン)氏が「両国間の軍事交流再開とフェンタニル対策での合意は、バイデン氏にとって大きな勝利。習氏の成果は目に見えるものではないものの、米中情勢を安定させ、国内問題に集中できるようにするという目標を達成したのではないか」と分析したことを伝えた。
記事は一方で、台湾海峡問題では米中両国の対立が改めて浮き彫りになったと指摘。バイデン氏が会談の中で「米国は台湾海峡の現状を一方的に変更することは認めず、台湾問題をめぐる意見対立の平和的解決を期待する」と強調するとともに、中国に対して台湾海峡地域での軍事行動の自制、台湾の選挙プロセスを尊重する必要性についても言及したとしている。(翻訳・編集/川尻)
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