2023年11月26日、新浪新聞の微博アカウントは、中国で行われた国家公務員筆記試験の受験者が史上初めて300万人を突破したことが明らかになったと報じた。

同アカウントは、国家公務員試験の共通科目筆記試験が26日に行われたと紹介。国家公務員局によると、今回の予定採用人数3万9600人に対して審査の結果受験資格を認定された受験者数は303万3000人と史上初めて300万人を突破し、競争倍率は約77倍になったと伝えた。なお、昨年は3万7100人の募集に対して受験者は約260万人、競争倍率は約70倍となっており、経済成長が停滞する中で安定した国家公務員を目指す人が増え、競争倍率が上昇したことがたことが浮き彫りとなった。

なお、最も競争が激しい職務の倍率は3572倍で、人気トップ10職務はいずれも競争倍率が1700倍を超えたという。

この状況について中国のネットユーザーは「原因は、人民の公僕たる国家公務員は仕事が少ないくせにもらえるお金が多く、老後まで保障してくれるからだろう」「仕事にありつくのがますます難しくなっている」「倍率が上昇している原因について、当局は真剣に考える必要がある」「病的な就職動向だと思うが」「国家公務員試験の人気が高まるということは、民間企業の環境がどんどん悪くなっているということ」「仕事につながらない大学院に行くより、公務員になることを選ぶ人が増えてるんだよな」といったコメントを残している。

また、「みんな人民のために奉仕したいんだな」「若者たちの奉仕精神には死ぬほど涙が出てくる」「今後ますます人民への奉仕を切望する人が増えていくと思う」など、皮肉混じりに現状を風刺するユーザーも見られた。（翻訳・編集/川尻）