中国を対象とする研究分野の総称として、従来からの「漢学」ではなく“ China Studies(中国学)”の語を使う人が増えていることには、このような背景がある。つまり「漢学」では古いタイプの研究の印象がつきまとうので、「漢学」は従来型の研究の名称として、「漢学」と新しいタイプの研究を含めた総称としては「中国学」を使うべきだという考え方だ。中には、「中国学の名称は米国人が言い出したものだ」として嫌がる昔気質の研究者もいる。しかし私は「中国学」の呼称は学界の変化に対応するものなので、定着すると思っている。
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