甘粛大地震はなぜ深刻な犠牲者を出したのか?専門家が主な原因を明かす―独メディア

Record China    2023年12月21日(木) 13時0分

拡大

20日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、中国甘粛省に発生したマグニチュード6.2の地震で多くの犠牲者が発生した理由について、専門家の分析を紹介する記事を掲載した。

(1 / 2 枚)

2023年12月20日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、中国・甘粛省で発生したマグニチュード6.2の地震で多くの犠牲者が発生した理由について、専門家の分析を紹介する記事を掲載した。

その他の写真

記事は、同省積石山県で18日深夜に発生した地震により、20日午前現在で131人の死亡が確認されたほか、なおも多くの人が行方不明となっており、同省と青海省で1000人近くの負傷者が出たと紹介。中国で過去10年間に発生した地震で最も大きな被害をもたらしたと伝えた。

そして、震源の深さがわずか10キロと浅かったことが多くの死傷者を出した大きな要因であることを中国の多くの地震専門家が指摘しているとし、中国地震台ネットワークセンターのエンジニア・韓顔顔(ハン・イエンイエン)氏が「震源が浅い地震は、地上に甚大な被害をもたらしやすい」と語ったことを紹介した。ほかにも今回の地震が真夜中に発生したため、就寝中だった多くの市民が逃げ遅れたことも死傷者が増えた理由の一つだと伝えた。


また、中国地質大学の徐錫偉(シュー・シーウェイ)教授がマグニチュード6.2の地震は中程度の地震に属し、2008年の四川大地震に比べれば揺れの規模ははるかに小さかったとする一方で「震源地が山間部にあり、傾斜が急で基礎が不安定なため建物が倒壊しやすかった」と述べ、耐震性能の低い建物と人口が密集していたことで被害がさらに大きくなったとの見方を示したことを紹介している。

さらに、今回の地震は四川大地震と同様にプレート同士が衝突することで起きるタイプのもので、その破壊力は一方のプレートがもう一方に滑り込んで生じるタイプの地震よりも大きいとする、中国地震台ネットワークセンターの分析も併せて伝えた。

記事はこのほか、震源に近い村では地震後、高さ3メートルの泥砂が襲来して少なくとも20人が行方不明となり、36戸の家屋が土砂に埋まったと紹介。中国地質科学院の研究者の話として、地下水の水分を多く含む土砂が激しい揺れで液状化現象を引き起こしたとも伝えた。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携