台湾メディアの三立新聞網は22日、「中国と西側のレアアース戦争が過熱！」と題し、中国がレアアース関連技術の輸出を禁止したことを報じた。

中国商務部は21日、レアアースおよび高性能磁石の製造技術を、海外移転禁止プロジェクトのリストに追加した。記事は、中国がこれに先立ちガリウム、ゲルマニウム、グラファイトなどのレアアースの輸出を規制していたことを挙げ、「これに加えてレアアースの採掘、精製、加工技術の輸出も止める」と説明。「中国の今回の動きは、米欧などのライバルが中国への依存度低下に力を入れている矢先のタイミングだった」と伝えた。

また、「中国は過去30年間、レアアースの採掘と加工で主導的地位を築いてきた」とし、「この新たな規則はレアアース製品自体の輸出に影響を与えるものではないが、中国外の関連産業の発展を阻止する狙いがあるとみられる」と指摘。「中国外のレアアース加工工場は最近まで減少しており、これは中国の企業や研究者がレアアースの精錬・加工において巨大な技術的優位性を確立していることを意味している」と伝えた。

記事はさらに、米国のデータを基に「昨年の中国のレアアース採掘は世界の生産量の3分の2以上を占め、世界の生産能力のおよそ85％を占めた」としたほか、「中国はレアアース磁石の供給も主導している」とも伝えた。（翻訳・編集/北田）