空からデリバリー、空飛ぶタクシーで出勤…中国の航空宇宙情報産業の新たな発展

人民網日本語版    2023年12月26日(火) 11時30分

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航空宇宙情報産業は、低空域飛行活動による経済形態「低空経済」、衛星・地上統合開発・応用など、各方面に及んでいる。現在、中国の航空宇宙情報産業にはどのような新たな発展が見られるだろうか。

航空宇宙情報産業は、低空域飛行活動による経済形態「低空経済」、衛星・地上統合開発・応用など、各方面に及んでいる。現在、中国の航空宇宙情報産業にはどのような新たな発展が見られるだろうか。

低空域飛行路線が交通手段の新たな選択肢に

今年に入ってから、中国は低空域飛行の応用シーン構築において数多くの新たな試みを打ち出し、「低空域飛行による観光」や「低空域輸送」などの新業態が絶えず登場し、一般の消費者が気軽に体験できるようになった。

ヘリコプターに搭乗して、空からの観光を楽しみ、低空域を移動する。広東省深セン市では、こうした新たなライフスタイルが市民に影響を与えており、最近は「空飛ぶタクシー」が人々の視界に入ってきた。

東部通航運航コントロール部の責任者の梁進(リアン・ジン)さんは、「当社は『空飛ぶタクシー』事業を最も早く打ち出した事業者のうちの一つ。ビジネスがますます好調になるのにともなって、深センではヘリコプター20機以上が運航し、運航便数は1日平均20数便に上るようになった。すでに来年1月分まで飛行予定が決まっている」と話した。

取材によると、東部通航の業務内容は交通、文化観光、緊急対応などにわたり、さらに新たな用途開発やグレードアップも行っている。今年、この事業の運航便数は5000便を超え、乗客は1万人を上回り、運航路線は100本以上になったという。

「低空経済」はまだスタート段階

深センだけではない。海南省は最近、全国初の無人航空機運航空域マップを発表し、広東省広州市のゼネラルアビエーション企業は世界で初めて人を乗せる無人航空機シリーズの型式証明を取得した。大まかな統計によれば、今年、全国で16の省・自治区・直轄市の政府活動報告に、「低空経済」やゼネラルアビエーション関連の内容が盛り込まれた。

デリバリーで頼んだ食品が「空から配達」され、観光用「ヘリコプターで遊覧」し、「空飛ぶタクシー」で出勤するといったシーンが今、私たちの日常生活に登場しようとしている。しかし専門家は、「現時点では低空経済はまだスタート段階にあり、どうやって市場を切り開き、コストを引き下げるかといった問題に直面している。低空経済を発展させるには、市場が根本、空域がカギ、政策が保障、安全がベースラインになる。低空経済がスタート段階から飛躍段階へ発展するよう促進するには、整った法規・ルール体系を加速度的に構築し、イノベーション駆動型の発展を堅持し、より多くの応用シーンを絶えず開発・開放することが必要だ」との見方を示す。

航空宇宙情報産業チェーンが応用の実現を加速

現在の未来産業を将来の戦略的新興産業へ成長させ、さらには将来の基幹産業に成長させるには、先頭に立って配置を進めようとする決意と努力が欠かせない。産業チェーンの改善を続けなければ、産業化コストが絶えず低下することはあり得ず、応用の実現ペースが絶えず加速することもあり得ない。

安徽省合肥市ではここ数年間に、全国初の深宇宙探査実験室、国際先進技術応用推進センターなど、一連の国家級施設が相次いで設置された。同市は航空宇宙情報産業を「未来科学城」宇宙計画に盛り込み、同産業チェーンに関連した企業・プラットフォームを誘致すると同時に、科学技術成果の事業化を強化し、スマートセンシングや衛星モニタリングなど実際の応用の実現が加速するよう後押ししている。

取材によると、合肥では将来、航空宇宙情報に関わる能力がより多くのシーンに落とし込まれ、各産業・業界における応用や具体的シーンと結びつくようになり、また環境保護、水利、都市管理、緊急時エネルギー対応、教育などより多くのシーンで応用されるようになるという。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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