世界観光業がコロナ前水準にほぼ回復、一方で観光公害の深刻化も―香港メディア

Record China    2024年1月6日(土) 7時30分

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3日、香港メディア・香港01は、世界的な観光業の回復により今年は「史上最大の観光年」になる可能性がある一方、世界各地でオーバーツーリズム問題も起きていると報じた。写真はオランダ・アムステルダム。

2024年1月3日、香港メディア・香港01は、昨年の世界の観光収入が新型コロナ流行前の水準までほぼ回復し、今年は「史上最大の観光年」になる可能性がある一方、世界各地でオーバーツーリズム問題も起きていると報じた。

記事は、国連世界観光機関(UNWTO)がこのほど発表した「世界観光バロメーター」によると、2023年通年の国際観光収入は1兆4000億ドル(約200兆円)に達し、新型コロナ前だった2019年の約90%にまで回復する見込みであり、2024年が史上最大の観光年になる可能性があると伝えた。

そして、航空業界とホテル業界のデータも上昇傾向を呈しており、各航空会社が需要増に対応すべく新規路線への就航や、新しい飛行機の発注を進めていると紹介。宿泊予約プラットフォームでAirbnbも昨年11月に「24年は明らかに世界旅行の年になるだろう」との見解を示していたことを伝えている。

一方で、新型コロナ後の観光ブームは多くの人気都市で都市や自然環境の損傷や汚染、現地の住宅価格高騰、観光客と住民とのトラブルなどさまざまな問題も引き起こしていると指摘。東京からバルセロナ、ベネチア、アムステルダムに至るまで「オーバーツーリズム」の問題に直面しているとした。

その上で、人口約110万人に対し22年には約500万人が訪れたとされる欧州を代表する「オーバーツーリズム都市」のアムステルダムでは観光客の数と観光公害を抑制すべく、市中心部にあるターミナルへのクルーズ船乗り入れを禁止したほか、「赤線地帯」を市中心部から南部に移す措置を打ち出したと紹介。ベネチアでも来年4月からの春と夏の観光シーズン中、市内に入る際に1日5ユーロ(約800円)を支払う「チケット制」を試行するほか、有名な運河を訪れる観光客の数を制限すると発表したと伝えた。

ベネチア

さらに、アジアでは日本の富士山も観光客からの圧力に直面しており、SNS上には汚れたトイレやごみだらけのハイキングコースの写真があふれていると紹介した。(翻訳・編集/川尻

富士山

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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