出生率が過去最低を更新し続ける韓国、若者に「貧しい夫婦は子どもを産むな」の認識が拡散

Record Korea    2024年1月7日(日) 16時0分

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5日、韓国メディア・アジア経済は「MZ世代の間で『貧しいなら子どもを産んではいけない』という認識が急速に拡散している」と伝えた。資料写真。

2024年1月5日、韓国メディア・アジア経済は「MZ世代の間で『貧しいなら子どもを産んではいけない』という認識が急速に拡散している」と伝えた。

記事によると、SNS上に「貧しいなら子どもを産んではいけない」という投稿があり、コミュニティーなどに拡散された。投稿者は「犬や猫を飼うのでも一番大事なのは経済力だ。子どもが望む習い事に通わせられず、欲しがるおもちゃを買ってやれず、大学進学後は小遣いもゼロ、みんなが海外旅行を楽しんでいる時にバイトを転々とさせることになる」「子どもに夢をあきらめ我慢するだけの人生を送らせるくらいなら、はなから産むべきではない。貧乏なのに子を産むことは罪悪だ」と語り、貧困の連鎖を防ぐために出産を控えよと主張している。この投稿は「推薦」が848回もクリックされ、多くの共感を得ているという。

一方で、この投稿に反発する声も上がった。ある投稿者は「出産は人間の基本的な本能なのに、貧しいという理由だけで本能に逆らえというのは無礼な話だ」「面と向かってそういうことは言わないだろうが、ネット上でもオープンな場所でこのような投稿をすれば傷つく人がいるかもしれない」「生活保護を受けている貧乏な家に生まれた子供も、その命は祝福であり喜びだ。そんな機会を根本から剥奪して与えないというのは、誤った考えではないか」と問いかけている。

その他、X(旧Twitter)には「自分は望んでいないのにこの世に誕生させられた、出生の被害者だ」というニュアンスの「ナウム タンヘッタ(出生させられた)」という新造語をハッシュタグでつけた投稿が見られ、共感するユーザーも多い。「完璧な養育者になるか、十分に余裕のある環境を整えられた場合に限り子どもを産むべきだ」「自分は産んでくれと頼んでない。社会生活を送るうち、余裕のある家に生まれた人たちがうらやましくなってくる。自分は絶対に子どもを産まない」との投稿も見られる。

統計庁は先月14日、「今年の合計特殊出生率は0.72で過去最低を記録する」と予想した。韓国の出生率は2015年には1.24だったが、18年には1.0を割り込み、昨年は0.78となった。毎年、過去最低記録を更新し続けている。

この記事にも、韓国のネットユーザーから「言ってることが100%間違いでもない、ということがまた悲しい」「貧しいと子供も親も不幸だ。これが真理だよ」「生活保護を受けている家の子も祝福で喜び?そういう家の子どもたちがどんなに苦しい生活をしてるか分かってるのか?」「連鎖するのは貧困だけじゃない。貧しい心も連鎖する」など、共感のコメントが多数寄せられている。

一方で、「でも最近は、親が物質的に十分なことをしてくれても、無気力で自分は不幸だと考えている人が多い。SNSで他人と自分を比較しているせいだろうか」「今の10~30代は中産層以上なのに自分は貧乏人だと自嘲する『不幸病』患者が多い」「自分は42歳。うちの母が言うには、昔はみんな貧しかったから何とも思わなかった。格差が広がり、インターネット時代となった今の若者たちのほうが生活が苦しいと感じるようになっている。相対的剥奪感とは恐ろしいものだ」「彼らが言う貧困とは、海外旅行ができず、毎週末に遊びに行くことができず、インスタに映え写真を載せられない。そういうことなんじゃないの?」といった意見も多く見られた。(翻訳・編集/麻江)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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