2300年前の万里の長城が採掘で破壊される―中国

Record China    2024年1月6日(土) 18時50分

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5日、河南省にある2300年前の長城の一部が破壊されたニュースが中国のSNSで注目を集めている。

2024年1月5日、河南省北部で砂の採掘を理由に万里の長城の一部が破壊されたニュースが中国のSNS・微博(ウェイボー)で注目を集めている。

中国メディアの中央広播電視総台(チャイナ・メディア・グループ/CMG)の傘下の「央視看快報」は微博公式アカウントを通じて、「河南省北部の趙の長城の遺構は現存する最古の長城の一つで、今から約2300年前に建てられた。河南省でも重要な保護対象の文物で、その一部は河南省新郷の輝県市、衛輝市の境にある山の尾根に位置している。そのうち、衛輝市の管轄下にある長城遺構が企業の砂の採掘を理由に破壊、切断された。趙の長城は春秋戦国時代(前770年~同221年)に建てられた物で、当時の社会発展の歴史や文化を研究する上で非常に重要な価値があるにもかかわらず、重要な文物が取り返しのつかないほど破壊されてしまった。さらに驚くべきことに、この長城を破壊した採掘を実行した企業・衛輝市天然資源は、当局の担当部門を通じて合法的な採掘手続きを踏んでいるという」と伝えた。

中国政府は2006年に「長城保護条例」を制定し、長城の保存や修復を進めているが、風雨による浸食のほか、れんがを持ち去って自宅や庭の壁に使ったり、「近道をつくるため」に城壁にあった裂け目を大きくして破壊する周辺住民の問題がたびたび発生している。また、金などの鉱物資源採掘や風力発電所の建設用地確保など、経済成長に伴う開発で歴史的な文化財や遺跡の保護に支障をきたしている場合もあるという。

この報道について、中国のネットユーザーからは「文化財保護のためにも重い罰を下してほしい」「報道されていない破壊がもっとあるんだろう」「目の前の利益は長城でも止められない」「文化財の保護部門は看板だけか」「2300年も持ちこたえたのに」などのコメントが寄せられた。(翻訳・編集/原邦之

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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