フライメディア 2024年1月15日(月) 11時30分
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光明邨は上海人なら誰でも知っている老舗レストランで、惣菜のお店でもある。
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光明邨は上海人なら誰でも知っている老舗レストランで、惣菜のお店でもある。特に月餅が有名だ。上海の月餅は日本人が想像する月餅と異なり、蘇州式月餅という種類のかじるとホロっと崩れるパイ生地に肉が詰まったもので、鮮肉月餅と呼ばれている。日本人になじみのあるずっしりとしたあんこが入った月餅は広東式月餅だ。
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光明邨の月餅はとても人気で、中秋節(秋のお月見)が近づくと、淮海中路にある本店では出来立ての月餅を買い求める長蛇の列が風物詩になっている。待ち時間はなんと5、6時間に及ぶ日もある。あまりの人気に、通常価格よりも高く販売する転売屋も現れるほどだ。
この月餅を求める長い列にも驚かされるが、光明邨は年中行列が途切れない店でもある。惣菜や月餅を買う客がいつも並んでいる。
上海随一の繁華街、淮海中路にある光明邨本店は1990年代に開業した。それ以前は現在の店舗の対面で1956年から鍋貼(焼き餃子)や肉まんを販売していたという。1990年代の淮海路の大規模開発により大きな店舗となり、1階では月餅や惣菜を販売し、上階はレストランという今のスタイルになった。
光明邨で扱っているのはどれも上海料理だ。上海料理の特徴は、見た目はしょうゆを多用した茶色で、味付けは甘め。上階にあるレストランは、2階は庶民的な価格で気軽に上海料理を楽しめ、3階は宴会など大人数の利用時に使われている。1階の惣菜や月餅を求める長蛇の列もさることながら、レストランも味と価格、雰囲気のバランスが良く、週末には行列ができる。
注文は先払いシステムなので注意が必要だ。テーブルにつくと、スタッフから紙のメニューと鉛筆を渡される。メニューの料理名の横にチェックボックスがあり、注文したい料理があればそこにチェックマークを入れる。チェックマークを入れ終えたらスタッフを呼び、内容を確認してもらってから、その紙を持ってレジへ行き、支払いを済ませる。テーブルに戻り、スタッフに支払いが完了したことを告げる。
この日頼んだメニューは以下の通り。
ジュウジュウと音を立てて運ばれてきたのは鉄板海鮮日本豆腐。中国では「日本豆腐」は絹豆腐よりも柔らかく滑らかな卵豆腐を指す。箸でそっと取らないと崩れてしまうので、れんげの使用をお勧めする。赤い唐辛子のようなものが辛そうに見えるが、正体は辛味のないパプリカ。アサリやイカなどの魚介にパプリカ、玉ねぎ、卵豆腐を甘辛あんで閉じている。つるんとした食感が後を引く。
八宝年糕辣醤は上海料理の定番メニュー。四川料理だが、長い年月をかけて上海スタイルになった。辛い味付けで有名な四川料理だが、上海料理に転換されるとこちらも甘さが強めの味になる。具だくさんで、グリーンピース、えび、ピーナッツ、豚肉、マコモダケなどが入っている。食材は小さめにそろえている。年糕とは餅のことだが、日本の伸びてくっつくタイプの餅ではなく、韓国のトッポギに似たもちっとした食感の餅だ。これも小さいサイズに切られ、調味料と炒め合わされている。れんげでさまざまな食材をすくって食べると、食感や味が異なる食材が一気に口に入り面白い。
気温が下がってきており、体を温めたくて頼んだのは菌菇魚面筋砂鍋だ。菌菇はきのこを指し、ここではシイタケとエノキが使われている。魚面筋は白身魚のすり身を片栗粉を混ぜた生地で揚げたもの。柔らかい揚げ豆腐のようにも見え、ふわっとした食感でおいしい。砂鍋(土鍋)で運ばれてくるので保温が長く持つのもありがたかった。
来店したのは平日の午後7時過ぎで閉店時間が近かったこともあり、並ぶことはなかったものの、テーブル席はほぼ埋まっており、人気の高さがうかがえた。上海人に愛される上海料理を食べに光明邨を訪れてみてはいかがだろうか。(提供/フライメディア)
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2018/8/31
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