Record ASEAN 2024年1月16日(火) 8時0分
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14日、シンガポールメディア聯合早報は、中国の電気自動車(EV)輸出について、今後は東南アジアが大きな成長の原動力になるとの見方を示す記事を掲載した。写真はバンコク国際モーターショー。
2023年1月14日、シンガポールメディア聯合早報は、中国の電気自動車(EV)輸出について、今後は東南アジアが大きな成長の原動力になるとの見方を示す記事を掲載した。
記事は、中国国内での新エネルギー車の販売が鈍化する中、海外市場を新たなビジネスの成長点として位置づける自動車企業が増えているとする一方、欧米ではここ数年自動車産業に対する保護貿易主義が台頭しており、当局が中国の電気自動車産業の発展を抑制するために一連の措置を講じていると紹介した。
そして、欧州連合(EU)は地元の自動車メーカーがEV事業を発展させる時間を稼ぐため、中国のEVが欧州に参入する敷居を高くする一連の規制措置を採用しており、昨年7月には中国の電力用電池メーカーにカーボンフットプリント報告を義務付けることを決定したほか、中国のEVに対する反補助金調査を開始したと指摘。これらの障壁に対して中国自動車企業はいずれもEUと積極的に協力し、域内の規定に従って対応する調整を行う姿勢を示していると伝えた。
また、中国メーカーは米国市場において欧州市場よりも厳しい試練に直面しており、バイデン政権が中国車の輸入に25%の関税を課すというトランプ前大統領の政策を継続するとともに、「バイ・アメリカン」政策を強化して、中国企業が生産するEV、電池などをサプライチェーンから除外したと紹介。この状況の中、中国メーカーは北米での影響力を拡大するため、この3年間でメキシコでの存在感を加速させており、北米進出の足がかりを作っているとした。
記事は一方で、中国メーカーはよりオープンな環境にある東南アジア諸国への進出を加速させており、今年の海外市場の重要な焦点となっていると紹介。中国汽車工業連合会のデータでは昨年11月における中国製EVの対欧州輸出が大幅に減少したのに対し、タイ、フィリピンなどへの輸出は急増しており、中国の海外におけるEVの主戦場は欧州から東南アジアにシフトしつつあることが明らかになったと伝えた。
そして、デロイト中国自動車産業セクション責任者の周凌坤(ジョウ・リンクン)氏は「中国、欧州、米国に比べ、東南アジアは新エネルギー車の普及レベルは低く、ブルーオーシャン市場だ。この2年間で政府による政策の刺激の下、新エネ車の販売台数が急増している」とコメントしたこと、カウンターポイント・リサーチの報告書では、東南アジアにおけるEV需要の最大の受益者は中国メーカーであり、中でもタイがホットスポットになる」との見方が示されており、中国企業が地域の需要急増に対応するため、現地生産ラインの建設を加速させていると紹介した。(翻訳・編集/川尻)
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