2024年3月1日、韓国紙・ハンギョレは「国にとって重要な主要科学技術の11大分野で韓国の技術レベルが初めて中国に追い抜かれた」と伝えた。

記事によると、韓国・科学技術情報通信部は先月29日、主要5カ国・地域（韓国、日本、米国、EU＝欧州連合、中国）の11大分野の136の主要技術を比較した調査結果を発表した。最大の技術保有国である米国を100％とした場合、EUは94．7％、日本は84．6％、中国は82．6％、韓国は81．5％と評価された。

この調査は2年おきに実施されている。韓国の科学技術レベルは、20年の評価では80．1％で中国（80％）をかろうじて上回っていたが、今回の評価では韓国が1．4ポイント、中国が2．6ポイント上昇し順位が逆転した。中国が韓国を上回るのは12年の調査開始以来初めてのこと。

50の国家戦略技術のみを対象にした詳細評価で特に中国との技術レベルの差が拡大したという。米国を100％とした場合、欧州連合は92．3％、中国は86．5％、日本は85．2％、韓国は81．7％だった。韓国は2次電池分野で5カ国中最高の技術を保有しているが、宇宙・航空・海洋分野は55％で米国との技術格差は11．8年、量子分野は65．8％（4．2年）と評価された。

年ベースに換算した技術格差でも、韓国と中国は20年の調査で米国よりいずれも3．3年遅れているとされていたが、今回は中国（3年）が韓国（3．2年）より差を縮めた。日本と欧州連合はそれぞれ2．2年、0．9年遅れていると分析されたという。

この記事を見た韓国のネットユーザーからは「中国に技術を流出させた人たちのせい」「R＆D（技術開発）予算を削り、技術開発を後回しにする尹錫悦（ユン・ソンニョル）政権。こんな政権は初めて」「この国が理工系を冷遇してきた結果だ」「遅すぎるけど、今からでも理工系を生かす政策を講じる必要がある。理系生徒が医大に集まる現状をどうにか変えないとこの国に未来はない」「勉強のできる人がお金目的で医大にオールインする韓国の教育に根本的な問題がある」「人を救えるのは医者だけど、国を救えるのは理工系の人材。政府は理工系分野に大胆に投資し、積極的に支援しなければ」などの声が寄せられている。（翻訳・編集/堂本）