日本企業の「早期退職」ブームの裏側にある考え方―華字メディア

Record China    2024年3月11日(月) 6時0分

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5日、華字メディアの日本華僑報網は日本企業の相次ぐ早期退職者募集の傾向を分析する記事を公開した。資料写真。

2024年3月5日、華字メディアの日本華僑報網は、日本の大企業が相次いで早期退職者を募集している傾向について、分析する記事を公開した。

記事は初めに、先月末に相次いで早期退職者を募集した企業のニュースを紹介した。「資生堂は45歳以上で勤続20年以上の社員対象に1500人、イトーヨーカ堂は45歳以上の社員を対象に700人、オムロンは40歳以上で勤続3年以上の社員を対象に1000人、それぞれ人員削減計画を発表した。他にもワコールやソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)など、人数や規模の違いはあるものの、知名度がある企業がそれぞれの早期退職計画を発表している」と伝えた。

東京商工リサーチによると、23年に「早期・希望退職者」を募集した企業は41社で、3年ぶりに増加したという。また募集した企業のうち21社は直近の決算報告で黒字を記録しているという。この事から専門家の間では24年に早期退職者募集のブームが来るとの見方があるとする一方、二つの視点からの分析を述べた。

一つ目の視点は「資源や人材の集中のため」で、「15~64歳の現役世代が約6740万人にまで減少し、労働力不足が深刻化する2030年問題を考えると、早期退職者を募集するのは矛盾しているようにも見えるが、もっと深層を追究すれば、待ったなしの人口の動向を前に日本企業がいち早く態勢を整えようとしているための行動でもある」と指摘した。

二つ目の視点は「経済情勢が変化する中での劣勢を食い止めるため」で、「国内総生産(GDP)が世界第4位になった日本は、変化する経済情勢や構造の中で新しい産業などによる発展のキーポイントを握られて劣勢に陥ることを避ける方法を考えなければならない。基礎研究や実践経験、人材は日本企業が世界に挑戦する上での有利な点だが、AI技術やエネルギーの変換などの新しい要素が関わるにしたがって、労働力と人材数が減少する中でいかに跳ね返す力を高めるかが日本に試されている。日本経済新聞の1月5日付の社説『選択の2024』には、日本企業へ大改革を呼び掛ける文章が書かれているが、企業はこの改革を人から模索しているようだ」と指摘した。

記事は最後に「早期退職、字面の背後に複雑な感傷が挟まっているが、日本がそれまでの労働構造から脱皮し、外国人を含めた労働力を活用して良い影響をもたらす変化ができるかを問う意味も込められているように見える。これこそが日本が今後の経済問題に向き合った上の答案ではないか」と論じた。(翻訳・編集/原邦之

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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