中国のポータルサイト・捜狐に11日、「日本に旅行に行く人はなぜ微信（ウィーチャット）のモーメンツ（朋友圏。タイムラインのような機能）で発信しないのか」との文章が掲載された。

文章は、「このインターネット時代において、旅行は多くの人の生活の中の大きな楽しみとなっており、（微信の）モーメンツに投稿することは旅行中のちょっとしたことを記録する一般的な方法になっている」とする一方、「多くの人が日本に旅行に行く際にモーメンツに写真を投稿しないという奇妙な現象に気付いた。一体なぜか。数人の友人の話を聞いて、私は絶句してしまった」とつづった。

そして、理由の一つとして「批判されるのを恐れている」ことを挙げ、「歴史的な原因のため、私たちにとって日本は常に敏感な場所である。（多くの中国人が日常的に使う）モーメンツに日本旅行の写真を投稿することで、友人たちから批判や皮肉を浴びせられることを心配している」と説明。「批判の多くは保守的な考え方の人たちからのもので、こうした懸念から多くの人が投稿を控えている」と説明した。

また、もう一つの理由は「代理購入」だとし、「日本に旅行に行く際に薬や水筒などの商品を購入する人が多い。しかし、日本に行っていることが知られると友人らから『代わりに購入してきてほしい』という要望が殺到し、旅行のスケジュールが狂ってしまうことがある」と指摘。「買い物に奔走しているうちに行くはずだった観光地に行けなくなり、疲れがたまって不愉快な思いをする人もいる。そのため、他のプラットフォームで（事後に）シェアする人が多いのだ」とした。

文章は、「周囲には知らせたくないが、実際には日本は多くの人が旅行先に選ぶ国である」とし、「日本の京都や奈良には唐代の中国の建築が残っている。美しい景色や行き届いたサービス、品質が保証された商品を手ごろな価格で購入できることなど、多くのあらがいがたい魅力が存在する」と紹介。「どのプラットフォームでシェアするかにかかわらず、何より大切なのは旅を楽しむこと。日本旅行で自分だけの楽しみと満足を見つけ、忘れられない旅にしてほしい」と結んだ。（翻訳・編集/北田）