まるでタイムスリップ?民国時代の街並みが上海に出現

フライメディア    2024年3月24日(日) 20時30分

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民国時代の街並みが上海に出現し、話題となっている。

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上海市虹口区はかつて日本人が多く住んでいたことで、日本人にとって歴史的に縁が深い場所でもある。もともと旧建築が多く残っているエリアだが、虹口区のある路地にこのほど、まるでタイムスリップしたかのような民国時代の街並みが出現し、上海市民の間で大きな話題となっている。

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この街並みは映画「醤園弄」の撮影のために組まれたセットで、監督は国際的にも有名なピーター・チャン(陳可辛)氏、主演は日本でも知名度が高い国際派中国人女優チャン・ツィイー(章子怡)。

上海で映画撮影をする場合、通常は郊外にある専門の映画村での撮影が多いが、この作品は市内の路地をまるごと映画セットにした。背景にはエリア一帯で近年実施されていた再開発計画があり、住民は軒並み立ち退きに伴い転居済みだ。緩やかにカーブし、沿道に民国時代からの歴史的建築が多く、距離もそれほど長くない路地は映画撮影にも適していたようだ。

セットがいつ組まれ始めたのかは定かではないが、1月初めにその様子を見かけた市民から大きな反響があり、平日・週末を問わず多くの人が見に行くようになった。人が多い時間帯は警察官が出動し、交通整理をする事態になっている。そんな話題のスポットに足を運んでみることにした。


行ったのは週末。話題のスポットだけにたくさんの人が見物に来ていた。


週末の人出に備えてか、一部セットはビニールシートで覆われていた。


これは何の店舗かなと考えながら見ると楽しい。こちらは「観園」という名前の銭湯だ。


質屋や葬儀時に死者に着せる服を売る寿衣屋とみられる。


写真館、歯科、金物屋。こちらはもともとある旧建築を利用したセット。


上階は昔の住居を再現している。広告は滋養強壮のための薬用酒。


下部が開放されているセットは写真を撮る人で人気。このセットの中でも一番の見所がこちら。


残念ながら多くの部分がシートで覆われているが、これは「醤園」というしょうゆ醸造兼販売店を再現したセット。上海料理に欠かせない調味料のしょうゆ。かつて上海の街中には至る所に「醤園」があった。

映画タイトル「醤園弄」の「弄」とは小路や路地を意味する。民国時代に醤園弄で起きた殺人事件をテーマにしている。シートで覆われているこのセットを使って多くのシーンが撮影されている。

後日にまたロケ地を訪れると、シートが完全に外された醤園を見ることができた。


人と比べるとかなりの大きさであることが分かる。警備に当たっている人によると、撮影が終了次第、セットも取り壊される予定とのこと。興味がある人は今しか見られない光景を見に行くといいだろう。(提供/フライメディア)

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