「君たちはどう生きるか」が上海でプレミア試写会、ジブリ鈴木さんなど来場―中国メディア

Record China    2024年3月31日(日) 22時0分

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上海市内で宮崎駿監督の「君たちはどう生きるか」のプレミア試写会が行われ、スタジオジブリの鈴木敏夫代表取締役議長らも姿を見せた。中国側は宮崎駿監督とジブリ作品に強い敬意を示した。

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中国メディアの洋城晩報(ネット版)は3月31日付で、上海市内で同28日に行われた宮崎駿監督の「君たちはどう生きるか」のプレミア試写会の状況を紹介した。会場ではスタジオジブリ代表取締役議長でプロデューサーなどとしても活躍する鈴木敏夫さん、同作品中国語版で声優を務めた劉昊然さん、大鵬さん、朱亜文さんが姿を見せた。同記事の中国語原文は5000文字を超えた。中国のでは長文の記事が珍しくないが、それにしても情報量は異常に多い。「宮崎作品」への読者の関心の強さが反映したとも思われる記事だ。

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鈴木さんは観客に向け、この作品で何年かぶりに作画作業をした宮崎監督は「この映画を作る過程で死ぬ準備ができた」と話したと紹介した。また、鬱屈(うっくつ)して偏屈な面のある主人公の眞人少年は過去の宮崎監督の投影であり、作品を通じて「過去の無念さと和解ができた」という。

また、青サギは鈴木さんであり、宮崎監督と「決して切り離せない」存在であることが示されている。鈴木さんによると、眞人少年と青サギの会話が、宮崎監督と鈴木さんの日常の会話とまるで同じで、驚いてしまった。

また同作品の主題歌の「地球儀」は米津玄師さんが宮崎監督の人生を重ねて4年の歳月をかけて書き下ろしたもので、宮崎監督の「人生の歌」と言っても過言ではない。宮崎監督はこの曲を初めて聴いた時に涙を流した。鈴木さんによると、宮崎監督に落涙の理由を教えてもらっていないが、曲を聴いて幼いころを思い出したののではないかと推測している。

「君たちはどう生きるか」のプレミア試写会

「君たちはどう生きるか」の中国での一般公開は、4月3日に始まる。鈴木さんは「以前はジブリの映画が完成してから中国で公開されるまでに時間がかかっていましたが、今回は非常に早いペースで中国で公開されます」と喜びを語った。

中国語版で声優を務めた劉昊然さんは「子供の頃からの夢がかないました」、大鵬さんは「宮崎監督の作品の世界に足を踏み入れることはとてもうれしく、夢がかなった瞬間でした」と、いずれも宮崎監督に対する敬意を強調した。朱亜文さんはさらに、「私の仕事の結果に無邪気なものがあるとすれば、それは宮崎監督のアニメ作品と切り離すことができません」と述べ、表現者として宮崎作品の影響を受けたことを強調した。

鈴木さんは、眞人少年の声を担当した劉昊然さんについて「(劉さん本人の)正直で誠実な性格が、キャラクターによく合っていました」、大鵬さんについては「青サギの『悪さ』がよく表現されています」、眞人少年の父である勝一とインコ大王を担当した朱亜文さんについては「どちらのキャラクターも巧みに表現されています」と称賛。中国語版はオリジナルの日本語版と「同一性」が極めて高いと評価した。

鈴木さんは自らと宮崎監督が中国のアニメ作品を高く評価していることも語った。かつて宮崎監督と共に上海のスタジオを訪れた際に鑑賞した「オタマジャクシが母を探す」という作品は印象に強く残り、宮崎監督は「この境地に到達するのは本当に難しい」と感嘆したという。

プレミア試写会の会場には、中国で歴史的大ヒットを記録したアニメ作品の「白蛇:縁起」の監督である黄家康さんと俳優の孫陽さんも姿を見せ、「君たちはどう生きるか」は宮崎監督の人生を反映した作品と称賛。孫さんはさらに、「自分は子供のころから宮崎作品を見て育ちました。宮崎作品は多くの癒しの力を与えてくれます」と評した。黄さんは、「ジブリ作品は全ての人にとって大切なのです」と言い、さらに「中国のアニメの同業者も、全ての人に喜んでもらえる作品を作るように、努力していただきたい」と述べた。(翻訳・編集/如月隼人

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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