Record China 2024年5月5日(日) 6時0分
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環球時報はこのほど、「中国の宇宙開発は米国を追い抜くか」と題したシンガポールメディアの文章を紹介する記事を掲載した。
記事は、シンガポール紙・聯合早報の文章を引用。文章は中国の有人宇宙船「神舟17号」が4月30日に地球に帰還する一方、中国の月探査プロジェクト「嫦娥6号」が5月初旬に打ち上げられる予定となっており、中国の宇宙技術が米国との差を縮めていることを示していると紹介した上で、米航空宇宙局(NASA)のネルソン局長が「過去10年間の中国の宇宙開発分野での進歩は非常に素晴らしく、米国は積極的に行動を起こさなければ、数年後には中国に追い抜かれるかもしれない」と警告したことを伝えた。
文章はその上で、米国は1969年に月面着陸に成功してから50年が経過した現在も、月への再訪に難儀しているのに対し、中国は月への歩みを急速に進めており、新世代の有人ロケット、新世代の有人宇宙船、月着陸船、月面服などを積極的に開発し、新しい発射場も建設していると指摘。中国はまた、国際的な月研究ステーションも建設していると紹介した。
一方で、ロケットの打ち上げ効率やコスト管理、「スターチェーン」の建設といった分野では、中国はまだ米国に遅れをとっていると指摘。中国はこれらの分野での差を埋めるべく、2023年7月には中国航天科工集団が超低軌道通信・遠隔統合コンステレーション「楚天」の建設を開始し、30年までに300基の衛星を運用して、可視、ハイパースペクトル、赤外線など多種多様なリモートセンシングサービスをフルタイムで提供し、最終的には世界規模で10分以内の即時運用対応能力を実現することを発表したと伝えた。
文章は「近年の中国の航空宇宙技術の急速な発展を見れば、中国が米国をしのぐかもしれないというネルソン氏の懸念は無理からぬことだ」とする一方で、中国の航空宇宙がわずか数年で米国に追いつけるいうのも言い過ぎかもしれないと指摘。ネルソン氏が中国の急速な追い上げを強調するのは、NASAへの資金配分を増やすよう議会に促す意図があるのではないかとの見方を示した。(翻訳・編集/川尻)
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