中国宇宙ステーション第6陣宇宙科学実験サンプルが4月30日、宇宙船「神舟17号」と共に無事帰還しました。今回持ち帰られた科学実験サンプルは、ヒト骨芽細胞、骨髄間葉系幹細胞（MSC）、タンパク質結晶、生命由来の有機分子、種子など32種類の生命実験サンプルと、無容器材料や高温材料、船外曝露材料など18種類の材料サンプルを含む23件の科学実験プロジェクトに関連するもので、総重量は約31．5キロでした。

5月1日未明、生命類科学実験サンプルは先行して北京市にある中国科学院宇宙応用工程技術センターに移送されました。同センターは、持ち帰られた生命実験サンプルの基本的な状態を検査、確認した後、現場の科学者たちに引き渡されました。科学者は今後、持ち帰られた生命類細胞サンプルのトランスクリプトーム解析、プロテオトーム解析などの生物学的分析を行い、微小重力環境における細胞生物学的メカニズムの研究を通じて関連疾患の予防と干渉に新たな手がかりを提供します。また、生命類タンパク質サンプルを分析し、より正確なタンパク質の三次元構造情報を取得することで、関連する医薬品やワクチンの開発に技術的支援を提供します。

材料類科学実験のサンプルは、宇宙船「神舟17号」の帰還モジュールと共に北京市に輸送され、科学者は地上と宇宙でのサンプルの組織形態、化学成分およびその分布の違いなどに関する試験や分析を行い、材料の成長、成分の偏析、凝固不良に与える重力の影響を研究し、重要な新材料の研究開発をサポートします。（提供/CRI）