人民網日本語版 2024年5月10日(金) 21時20分
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山東省臨沂市莒南県板泉鎮東高楡村は木製のくしの重要な生産地となっている。
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中医学によると、人の頭には50以上のツボが集中しているほか、清陽の気や手足の気など、体全体の陽の気が集まっているため、「諸陽の会」と称されている。木製のくしで髪をとかすと、ツボを刺激し、経脉の流れがよくなり、頭がすっきりするなど、健康にとても良い。中国新聞社が伝えた。
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山東省臨沂市莒南県板泉鎮東高楡村は、そんな木製のくしの重要な生産地となっている。
東高楡村の木製の櫛の生産加工には300年以上の歴史があり、「中国における木製のくし第一村」と呼ばれている。現在、村の419世帯全てが木製のくしの生産に従事しており、生産数は年間4000万本以上、年売上高は約1億元(約21億円)に達している。
清の康熙帝の時代、ある宮廷の手工芸職人が年老いたため宮廷を退き、生まれ故郷に戻る途中、東高楡村の近くで病にかかってしまった。幸いなことに、村に住む陳さんという村民の看病のかいあって、健康を取り戻したという。
そしてその恩返しに、その職人は自分が得意としていたくしを作る技術を陳さんに伝授。そこから木製のくしの製作技術が東高楡村に伝わったと言い伝えられている。
伝統的な高楡村の木製のくしは、木質が細かいナツメやアンズ、ナシの木が原料となる。そして、20以上の工程を経て、丁寧に作り上げられていく。どの工程にも定められた順序があり、高い技術が求められ、1本のくしを作るのに少なくとも15日はかかるという。
地元では、結婚する際に、新郎新婦が幸せに暮らし、共に白髪になるまで仲良く添い遂げるようにという願いを込めて精巧なくしを贈るのだという。 また東高楡村の木製のくしは単なる生活用品ではなく、職人の汗と知恵が詰まった幸福と繁栄、平安と幸福の願いを込めたグッズとなっている。
2023年5月、東高楡村の木製のくしはウィーン国連中国語デーの一連のイベントで披露され、好評を博した。アルジェリア常駐ウィーン代表団の外交官・アニナ氏は「中国文化が醸し出す『和合之美』には感動させられる」と語った。
七夕節(旧暦の七夕)であった同年の旧暦7月7日、イタリアのマイクさんは、東高楡村の木製のくし文化博物館を訪れ、くし文化の美しさを目にし、「このくしに彫刻されている2羽のオシドリはとても素敵。ガールフレンドにぜひプレゼントしたい」とした。
無形文化遺産である木製のくしの製造技術を伝承し続けるために、東高楡村は資金を投じて木製のくし文化博物館を建設した。中国国内外のくしの起源やその変遷、奥深い文化などを紹介している。
博物館内には無形文化遺産体験館もあり、伝統的な木製のくしの製作工程が紹介されており、来館者はくし造りを体験することもできるようになっている。(提供/人民網日本語版・編集/KN)
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