人民網日本語版 2024年5月15日(水) 14時30分
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五つの顔を持つ男性が主役の中国のサスペンスドラマ「新生」が話題になっている。
中国で現在配信中のサスペンスドラマ「新生」は最近の中国のサスペンスドラマにおいて良作と言ってもいいだろう。独特なストーリーテリングや斬新な人物設定、意味深いテーマで視聴者の注目を集めている。
ジン・ボーラン(井柏然)演じる主人公・費可の訃報を受け、ジョウ・イーラン(周依然)演じる女性記者の何珊と他の5人が追悼式に招待される。その5人はいずれも費可との間に誰も知らない過去がある。そして、何珊らは費可には複数の顔があったことを知ることになる。費可とはいったい誰なのだろうか?過去を振り返りながら、費可の素顔や真相がひも解かれていく。
新進気鋭の申奥(シェン・アオ)監督の2019年の映画デビュー作「受益人(My Dear Liar) 」は、結婚詐欺にスポットを当てていた。その後、2023年のミャンマーを舞台としたインターネット詐欺にスポットを当てた映画「孤注一擲(No More Bets)」が公開されると、申奥監督が注目を集めるようになった。「新生」は、そんな申奥監督にとって初のドラマ作品。「密室の謎」解きスタイルを採用し、ゲーム式パターンで人物を設定し、すでに配信済みの8話までで、視聴者をその世界に入り込んだような気分にさせ、中国のサスペンスドラマに新たなスタイルを加えている。
「新生」はジン・ボーランが演じる費可を中心にストーリーが展開されている。陳樹発にとって、費可は若くて才能ある立派な娘婿だった。程浩にとって費可は誠実で信頼できる同業の後輩、蘇倩にとって費可はハンサムでロマンチックな恋人といった具合に、彼はいろんな顔で、いろんな人と接している。費可は中国のドラマでは珍しい「ヒールキャラ」なのだ。同時に、完全な悪者というわけではなく、伝統的な意味におけるヒーローというわけでもなく、矛盾に満ち、必死に生きる普通の人で、とてもリアルで現実味ある人物設定となっている。
「新生」を見ると、初めは「被害者が詐欺師の葬式に参加する物語」と感じるかもしれないが、ストーリーが展開されていくうちに、その影に隠されている真相が明らかになっていく。サスペンスであると同時に、そこには複雑な人間の本性や法律と道徳の境界線といった多くの社会問題が含まれており、深みがあり、いろいろと考えさせられる作品となっている。(提供/人民網日本語版・編集/KN)
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