モロッコ、欧州への自動車輸出で中国を上回る―仏メディア

Record China    2024年5月27日(月) 12時0分

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26日、仏国際放送局RFIの中国語版サイトは、アフリカ最大の自動車生産国であるモロッコが中国よりも多くの自動車を欧州に輸出しているとする記事を掲載した。

2024年5月26日、仏国際放送局RFIの中国語版サイトは、アフリカ最大の自動車生産国であるモロッコが中国よりも多くの自動車を欧州に輸出しているとする記事を掲載した。

記事は、20年ほど前にはほとんど自動車産業がなかったモロッコが、ビジネス上の優遇措置や貨物鉄道などのインフラ投資によって今やアフリカ最大の自動車生産国になったと紹介。 現在、同国内で自動車や自動車部品を生産している企業は250社以上に達し、自動車産業の対国内総生産(GDP)比は22%で、輸出額は129億ユーロ(約2兆2000億円)に上るとしたほか、中国、インド、日本よりも欧州市場向けに多くの自動車を供給していると伝えた。

また、同国のメズール通商産業相の話として、同国政府が港と高速道路を拡張し、生産者に最大35%の補助金を出していることを伝え、タンジェにある大規模な工業団地では日本や中国、米国、韓国などの自動車関連部品メーカーが シート、エンジン、ショックアブソーバー、ホイールなどの生産を行い、欧米自動車メーカーのステランティスは、プジョー、オペル、フィアットの車をケニトラの工場で生産していると説明。フランスの自動車メーカー、ルノーは欧州の人気小型車ダチア・サンデロのほとんどを同国で生産し、同国最大の民間雇用主になっているとした。そして、同国の自動車産業は22万人の雇用を創出しており、労働者の賃金水準は欧州の同業者より低いものの、同国の平均所得より高いと紹介している。

記事は、自国の市場が小さい同国が自動車産業の育成に成功した背景として、自動車産業が農業中心の経済を変革する上でのモデル的存在になっているからだと指摘。現在同国は欧米や中国の電気自動車(EV)生産に熱心なメーカーの誘致に力を入れており、まだ実行に至っていないもののBYDが同国での工場建設計画を複数回発表し、ルノーなどもEV生産の準備を進めているとした。

一方、欧米諸国が自国メーカーに「オンショア生産」を奨励する状況の中、関税や貿易障壁のない自由市場を誇りとしてきた同国がどこまで競争できるかは不透明だとし、メズール氏が「私たちは保護主義の新時代に生きている」と述べ、同国のように「オープンで自由かつ公正な貿易に多大な投資をしてきた」国にとっては難しい状況にあるとの見方を示したことを伝えている。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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