人民網日本語版 2024年5月30日(木) 16時30分
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中国の4月の工業付加価値額は前年同期比で6.7%増加し、成長率は前月を2.2ポイント上回った。写真は中国製サービスロボット。
工業は国民経済の中心であり、経済の「バラスト」と例えられる。このほど発表された中国の4月の経済報告によると、工業付加価値額は前年同期比で6.7%増加し、成長率は前月を2.2ポイント(p)上回った。前月比では0.97%増加し、ここ数年の月別前月比成長率として高い水準になった。41の工業大分類のうち36分類で付加価値の前年同期比成長が実現した。主要工業製品619品目のうち、386品目の生産量が前年同期比成長を実現した。工業企業の利益は前月の低下傾向から4月は増加傾向に転じ、7割以上の業界で利益が増加した。工業生産の伸びが加速し、持続的に回復好転した。
工業が持続的に回復好転したことは、先端化、スマート化、グリーン化へのトランスフォーメーションの安定的な推進と切り離せない。
中国で4月20日に2隻目の国産大型クルーズ船が順調にドックに入り、船体積層をスタートした。2026年末までに引き渡される見込みだ。同じ日に、中国で最大の積載量を誇る貨物列車が運行を開始。列車の全長は4キロメートルを超え、3万トンの積載が可能だ。
高速列車の生産量が同212.5%増加し、宇宙船とキャリアロケットの製造業の付加価値額は47.1%増加した。4月には、設備製造業、ハイテク製造業が急速な成長を達成し、先端製造が安定的に推進された。特にハイテク製造業はしばらく前から続いている好調さが持続した。4月の付加価値額は同11.3%増加し、成長率は前月を3.7p上回り、6カ月連続で上昇した。「技術のウェイト」がより高まり、中国工業の強靱性がさらに強まり、経済成長の安定に力強い下支えを提供した。
スマート製造の動きも目覚ましかった。今年に入ってから、製造業のスマートトランスフォーメーションの推進が加速し、「スマート」に関連する業界が急速に発展した。4月には、センサー、工業制御システム、産業用ロボットなど生産サイドの製品、スマート無人航空機、スマート車載デバイス、サービス用ロボットなど消費サイドの製品が、いずれも2桁の伸びを達成した。
グリーン製品の生産販売も高水準の伸びを維持した。4月には、新エネルギー自動車の生産量が同39.2%、充電ポールが同12.0%、太陽電池が同11.1%、それぞれ増加し、川上の太陽エネルギー産業用のウルトラクリアガラス、単結晶シリコン、多結晶シリコンなどのグリーン材料製品の生産量が20%以上の伸びを達成した。
工業が持続的に回復好転したことは、需給両サイドがともに力強さを見せたことと切り離せない。
需要サイドでは、大規模な設備更新、消費財の買い換えの政策が徐々に実施されたことを受けて、関連業界のニーズが回復し、生産が好転した。
中国人民銀行(中央銀行)は5000億元(約10兆8000億円)規模の科学技術イノベーション・技術改造の再融資を打ち出し、27省・市が各地の状況を踏まえて製造業への融資・補助金を打ち出した。各方面が共に努力した結果、設備更新需要が持続的に発揮され、今年1-4月には設備工事での器具購入投資が同17.2%増加した。
供給サイドでは、中国が新たな質の生産力の発展を加速させるのに伴い、工業分野のイノベーション能力が日増しに高まった。世界1位の製造業大国としての中国は、工業分類がそろっており、産業の対応力が強く、多くの産業で技術水準と競争力が日々一歩ずつ進歩する中で新たな飛躍に向かっている。
相手先ブランド製造(OEM)から独自イノベーションによってスマート家電を製造するようになり、中国ブランドの掃除ロボット、スマートロック、スマート冷蔵庫などの製品は海外で人気を博している。他国を追いかけていたのが、並んで走るようになり、さらに一部分野では追い越すようになり、中国企業の電動式建設機械、スマート高所作業台などの製品は市場で高く評価されている。4月には世界の貿易の回復というチャンスを着実につかまえ、工業輸出が大幅に加速し、輸出のある39の工業大分類のうち、31分類で輸出が増加した。
需要が回復し、生産が加速し、価格が回復したことが、工業企業の収益の持続的な回復を推進した。4月には、全国の一定規模以上の工業企業(年売上高2000万元以上の企業)の利益が3月の同3.5%減から同4.0%増に転じ、企業の収益状況は大幅に改善した。
コア指標が回復好転を続け、多くの経営主体に信頼感を注入した。4月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は52.9%で、23年4月以降の最高を更新し、2カ月連続で景気・不景気の分岐点である50%を超え、生産能力の発揮が加速した。生産経営活動期待指数は55.2%で、製造業企業の信頼感が全体として安定傾向を維持した。
大規模な設備更新と消費財の買い換えの政策が持続的に実施されることにより、これからさらに大きな市場の可能性が顕在化するとみられる。情報技術(IT)、デジタル技術、グリーン技術の勢いある発展が、これから新たな原動力の育成と成長の加速をサポートすることになるだろう。(提供/人民網日本語版・編集/KS)
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