靖国神社の石柱に放尿するような仕草し「Toilet」と落書きした男、すでに中国に帰国か

Record China    2024年6月3日(月) 16時0分

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靖国神社の石柱にスプレーで落書きをした疑いがある中国人の男がすでに帰国したとする動画がネット上に投稿された。

東京都千代田区の靖国神社で1日、神社名が書かれた石柱に赤いスプレーで「Toilet(トイレ)」と落書きされているのが見つかり、警視庁麴町署が器物損壊の疑いで捜査している。

日本メディアによると、中国版インスタグラムとも呼ばれるSNSの「小紅書(レッド)」に、半袖シャツに短パン姿でサングラスをした男性が、靖国神社と書かれた石柱に向かって放尿するような仕草をした後、赤いスプレーで「Toilet」と落書きする様子を映した動画が投稿されていたことが分かった。

男性は自らを「アイアンヘッド」と名乗り、英語で「日本政府による汚染水の海洋放出に対して、われわれには何もできないのか。おまえらに目に物見せてやる」などと話した。

中国メディアの報道やSNS上の投稿などによると、男性は中国で「鉄頭」のハンドルネームでさまざまな活動をしていた「お騒がせインフルエンサー」的な人物で、今年2月に公序良俗違反の言論により中国国内の全てのSNSアカウントを削除された。それ以前に実刑懲役を受けたことがあるとの報道もある。

中国のネット上に2日、「上海の空港のターミナルで鉄頭を多くのファンが出迎えた」「到着出口を出た鉄頭は顔を隠していたが、支持者らは歓声を上げた」などとする動画が投稿されたが、真偽は不明だ。

この騒動について、ある弁護士は「鉄頭が中国に帰国してしまえば、中国と日本は犯罪人引き渡し条約を結んでいないため、日本には介入する権利はない」と語る。

真偽は不明だが、男性の帰国を空港で出迎えた人がいたとすれば、男性が支持者らと連絡を取り合っていたことになる。

この騒動について、中国共産党系の環球時報の元編集長で、同党の広報的役割をしてきた胡錫進(フー・シージン)氏は3日までに自身の微博(ウェイボー)を更新し、中国でたびたび発生する「日本国旗のように見える」として物議を醸す騒動や、5月に発生した東京都内の中国系スーパーで販売されていた中国ミルクティーメーカーの商品ラベルに日本の原発処理水の海洋放出を批判する文言が印字されていたとする騒動などを挙げ、それらと同類の「ネットで話題になるための行為」だとの認識を示した。

湖南都市職業学院の劉耘(リウ・ユン)院長もウェイボーへの投稿で、公序良俗違反の言論により中国国内の全てのSNSアカウントを削除された人物が「再起を図る」ため、国内の一部の人々の愛国心を利用したものだと批判。英国の詩人サミュエル・ジョンソンの言葉「愛国心とは、ならず者たちの最後の避難場所である」を引用した。

東京都千代田区にある「アウトサイダー中文館(中国名:局外人書店)」のオーナー、趙国君(ジャオ・グゥオジュン)氏は声明で、「中国国内の政治情勢を利用して世論をあおる行為だ。そうした憎悪をあおる醜悪な行為は、在日華人を代表するものでも真の中国公民を代表するものでもない」などとし、「日本の各界が理性的に受け止めるよう望む」とした。

この騒動について、中国政府はこれまでのところいかなるコメントも発表していない。今後の成り行きを注視したい。(取材/RR・構成/柳川)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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