人民網日本語版 2024年6月8日(土) 12時30分
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中国のハルビン工業大学には、「天宮」宇宙ステーションを遠くから眺める「宇宙環境地上シミュレーター」と呼ばれる「地上の宇宙ステーション」がある。
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中国のハルビン工業大学には、「天宮」宇宙ステーションを遠くから眺める「宇宙環境地上シミュレーター」と呼ばれる「地上の宇宙ステーション」がある。新華社が伝えた。
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宇宙環境地上シミュレーター常務副総指揮で、ハルビン工業大学宇宙環境・物質科学研究院院長の李立毅(リー・リーイー)氏は、「地上の宇宙ステーションとはその名の通り、地球上に実際の宇宙環境に似ているビッグサイエンス装置を建設することだ。この国の代表的な設備は当大学が中国航天科技集団と共同で作ったもので、今年2月末に検収に合格し、ハルビンの新たなランドマークになった」と説明した。
同大学宇宙環境・物質科学研究院宇宙材料・環境工学実験室室長の李麗芳(リー・リーファン)氏は、「月面は大きな温度差、高真空、多重照射、帯電した月の塵といった極限環境で、紫外線、宇宙放射線、電子線照射などの複合効果により、月の塵は正の電気もしくは負の電気を帯びる」と述べた。
月面環境をシミュレーションするため、「月の塵モジュール」の主体は真空モジュールになっている。壁の左側で電子加速器に接続され、月の塵を負に帯電させる。右側のX線源、前方と後方の重水素ランプは紫外線源として、月の塵を正に帯電させる役割を担う。モジュールの頂部は、月面で塵が降る現象を再現する月の塵散布機構が設置されている。
李氏は「より遠く飛び、より長く滞在し、より詳細に調べようとすれば、宇宙環境の物質への作用メカニズムを解明する必要がある。チームは開発中、多源照射高圧充電設備インテグレーション、微小マイクロメートルレベルの粉塵大面積均等散布、強静電環境原位置オンライン検査など複数の重要技術を開発し、実際の月面環境にさらに近づけるようにした」と述べた。
李氏は「将来的に、月でしか行えなかった多くの実験が地上で行えるようになる。宇宙実験はそれほど難しくなくなり、深宇宙探査との距離がさらに縮まる」と述べた。(提供/人民網日本語版・編集/YF)
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