Record Korea 2024年6月12日(水) 7時0分
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10日、韓国メディア・アジア経済は「韓国経済を引っ張ってきたのはジャックポットではなく危機意識だ」と指摘する記事を掲載した。写真はソウル。
韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は今月3日に会見し、「慶尚北道浦項市・迎日湾沖に大量の石油と天然ガスが埋蔵されている可能性が高いという物理探査の結果が出た」と発表した。10日、韓国メディア・アジア経済はこれと関連し「韓国経済を引っ張ってきたのはジャックポットではなく危機意識だ」「東海(日本名:日本海)の石油に没頭した韓国経済のリーダーシップ」などと指摘する記事を掲載した。
尹大統領の発表に続き、韓国政府と韓国石油公社は同日、最大140億バレルに達するとみられる石油・天然ガス埋蔵推定地で本格的に試掘を開始すると明らかにした。多くの人が「産油国の夢」を見たこの1週間、「誰よりも浮かれたのは韓国政府だった」と記事は指摘している。
尹大統領が「国政ブリーフィング」を行ったのは、就任以来、これが初めてだった。これまで政治、経済、社会、安保分野でさまざまな懸案があったにもかかわらず、初の記者会見の内容が「石油と天然ガス埋蔵の可能性」についてだった。これが人々の期待感を大きくし、真っ先に株式市場が反応した。しかし、「この先、長い呼吸で細密に取り組まなければ成功がない分野だということをよく承知している産業界は落ち着いていた」という。
記事は「韓国経済は現在、対内外的に地政学的リスク、気候問題、高金利など複雑ないくつもの危機に直面している」とした上で、「石油・天然ガスはまだ存在も確実ではなく、発見できたとしても経済性は未知数だ」「今、韓国経済が最優先とすべきなのは果たして試掘なのだろうか」と指摘。「石油・天然ガスの発見と大当たりの可能性を棚上げし、韓国経済のリーダーシップを心配しなければならない1週間だった」「韓国経済成長の動力は石油でも、まぐれジャックポットでもなく、危機意識と緊張感だった」「天然資源の乏しいこの国で、私たちは時代が求める産業を次々と主力産業に据え、切実に働いてきた」「いまや韓国経済は資源の貧困ではなくリーダーシップの貧困を心配すべき境遇にある」などと苦言を呈している。
この記事に、韓国のネットユーザーからは「まるで韓国の未来を賭けたギャンブルだな」「昔から言うじゃないか。期待が大きいほど失望も大きいって…」「石油が出たとしても開発費用を用意するのは難しいらしいね。サウジから安く買って加工する方が経済的だとか」「試掘する予算を研究開発(R&D)に回す方がよほど賢明だ」「この記者は石油を掘るなと言いたいのか?」「曖昧な記事だな。石油・天然ガスの存在は確実なのか、物理探査を行った米国の会社のファクトチェックはどうなってるのか、もっと掘り下げてもらいたい」などのコメントが寄せられている。(翻訳・編集/麻江)
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