CRI online 2024年6月27日(木) 11時20分
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「中国のクリエイターと日本の伝統工芸が共に生み出す『未来に残していきたい美』と題した対談講座が25日、中国で話題の独立系書店である単向空間郎園Stationで開催されました。
「中国のクリエイターと日本の伝統工芸が共に生み出す『未来に残していきたい美』と題した対談講座が25日、中国で話題の独立系書店である単向空間郎園Stationで開催されました。このイベントには、プロジェクト「美を紡ぐ」企画責任者であるポーラ・オルビスグループの近藤千尋研究員、京都の西陣織老舗の細尾の細尾真孝社長、そして中国の著名な建築家である孫大勇氏が登壇し、来場者とともに「美」についての様々な視点からの講演や討論を行いました。
「美を紡ぐ」と称したこのプロジェクトは7年前に始まりました。細尾社長はきっかけについて、「最初は京都の様々な伝統工芸や職人、さらにはお坊様など、いろんな場所の文化の中に残る『美』を蒐集しに行ったわけです。その過程で気づいたのは、すべてのルーツにおいて中国の影響が大きいこと。たとえば西陣織には1200年以上の歴史がありますけど、その技術は6世紀に中国から伝わってきた。そして京都の街並みも中国の影響を受けたことからも、『美』についてさらに深い思考が促されました」と説明しました。細尾社長はそれ以来、歴史ある中国の文化的背景や日本の伝統に目を向けながら美をひもとき、中国と日本に共通する美意識を通じて「未来に残していきたい美」について考える取り組みをしています。
近藤研究員は北京で発見した「美」について、一番印象深かったのは2019年に初めて北京を訪れた際に知った、中国の若者の間で広がる故宮文化ブームだったと紹介しました。故宮博物院で目にしたのは、多くの若者が故宮博物院のオリジナルマスキングテープを購入している光景でした。その時は一体何に使うのだろうと不思議に思いましたが、後になり、若者がこのマスキングテープをリップクリームや口紅の容器に巻きつけて飾っていると知り、その使い道に驚いたとのことです。
近藤氏はこの現象を通じて、中国の若者の文化的なものに対する意識の高さを強く感じ、文化的なアイテムを単なる装飾品としてではなく、生活の一部として取り入れる姿勢に感銘を受けました。また、北京を再訪した今回も、街並みの美しさに感動したとのことです。近藤氏は、北京は昔ながらの雰囲気を残しつつ現代化も進んでおり、絶妙なバランスを保っているとして「本当に素晴らしい」と称賛しました。
このイベントでは、ゲスト3人が「美」を探求する過程で得た成果を詳しく紹介し、中国人来場者と共に「美」についての独自の見解や理解を共有しました。
来場者からは「今回の交流を通して、『美とは何か』や『美の多様性とその無限の可能性』を再認識できた」「中日両国の伝統工芸の深い結びつきとその未来への可能性について共感した」などの声が聞かれました。(提供/CRI)
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