韓国・済州島を訪れる中国人観光客のマナーをめぐり、韓国各紙の見解が大きく分かれた。中央日報は「マナーが良いから中国人ではないと思った」と評価。朝鮮日報は「片付けてとお願いしても中国人観光客が多数来店するコンビニはゴミだらけ」と顔をしかめた。

中央日報によると、6月18日午後、済州市蓮洞の免税店付近の横断歩道を歩いているMZ世代(1980年代初め～2000年代初め生まれ）とみられる中国人観光客の一部は横断歩道の外にはみ出しているが、比較的交通秩序を守っている様子だった。

過去には中国人男性の中には暑いからと言って上着を脱いで素肌を見せたり、Tシャツを半分ぐらい巻き上げたりして大きく飛び出してきた腹部をさらしながら観光する様子がしばしば目撃された。だが、最近はこのような姿を目にすることは減ってきたという。

済州観光業界などによると、中国人観光客の様子が変わり始めたのはコロナ禍が消えてからだ。この時、中国人観光客の中で主軸がMZ世代にシフトしていったという見方だ。

済州市内で商売をしているパクさん（36）は「インターネットでは市内の路上で子どもに大便をさせる中国人の親の映像が出回るなど一部醜い姿はあるが、数年前から若者の中国人観光客中心に態度が変わったことだけは明らかに感じる」と話した

一方、朝鮮日報は「中国人観光客がよく来る済州島のコンビニでは、観光客が残していくゴミに頭を抱えている」と報道。「ゴミ箱は既にいっぱいで、テーブルだけでなくアイスクリーム用冷凍庫の上まで食べ残したカップラーメンの容器などが山積みになっている」と続けた。

あるインターネット・コミュニティー・サイトには22日、「中国人客が大勢来るコンビニの最近の様子」というタイトルで食べ残したカップラーメン容器や飲み物のボトルなどのゴミがコンビニのあちこちに山積みになっている写真が投稿された。

投稿者は「今日、勤務交代時間に行ったら、このようなありさまだった。掃除だけすごくたくさんする予定」「フルタイム勤務者が片付けようとしたら、ちょうど中国人客が大勢入ってきて、片付ける時間もなかったそうだ」と説明した。

朝鮮日報は「コンビニの壁には『食べ終わった物は片付けてくださいますようお願いいたします』『あまりにも騒音がひどいと近くの方に迷惑です』などと中国語で書かれているが、効果がないようだ」と指摘。ネット民からは「『割れ窓理論』と言って、ゴミを一つ二つ放っておくと、結局みんなが捨てるようになって、ああいうことになる」などの反応が寄せられた。（編集/日向）