世界で毎年80万人が自殺、40秒に1人―WHO

Record China    2014年9月5日(金) 17時36分

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4日、世界保健機関は自殺に関する報告書を初めて発表した。報告書によると、世界で毎年80万人が自殺している。つまり、世界のどこかで40秒に1人が自ら命を絶っていることになる。写真は北京の医療施設でカウンセリングを行う医療従事者。

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2014年9月5日、中国新聞社によると、世界保健機関(WHO)は4日、自殺に関する報告書を初めて発表した。報告書によると、世界で毎年80万人が自殺している。つまり、世界のどこかで40秒に1人が自ら命を絶っていることになる。WHOは「自殺防止のための取り組みにはもはや一刻の猶予も許されない」と訴えている。

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自殺は世界共通の重大な公衆衛生問題のひとつと見なされている。WHO報告書は世界のほとんどの国家・地域をカバーしている。自殺者のうち、50歳以上の人が圧倒的多数を占めるが、15歳から29歳の青年層の自殺もかなり大きな割合を占めている。

報告書によると、2012年、高所得国の自殺率がやや高かったが、中・低所得国の人口は高所得国をはるかに上回っていることから、中・低所得国の自殺者数は世界全体の4分の3を占めた。自殺率が最高だったのは南米のガイアナ共和国で、10万人あたりの自殺者は44.2人に上った。

WHOのマーガレット・チャン事務局長は、自殺問題をさらに重視すべきと国際社会に訴え、「自殺について語ることは社会でタブー視されていたため、この問題は長い間なおざりにされてきた」と指摘した。WHO精神保健・薬物乱用部ディレクターのシェカー・サクセナ氏によると、自殺は予防が可能だという。

世間では長い間、自殺は精神疾患と関係が深いと認識されていたことから、自殺願望を持っている人は自ら外部に助けを求めることが難しかった。ハリウッドの有名映画スター、ロビン・ウィリアムズが自殺したことで、各界は再び自殺に注目するようになった。

WHOの報告書によると、今のところ、国家レベルで自殺予防策を制定している国は28カ国しかない。WHO担当者は、「各国はそれぞれ、自殺予防策を制定しなければならない。少なくとも、できる範囲からスタートすべきだ」と強調した。

WHO加盟国はこのほど、「2020年までに自殺率を10%に引き下げるための行動計画」を審議可決、世界規模での自殺の減少を目指す。

初のWHO「自殺予防に関する報告」は、間近に迫った「世界自殺予防デー」のPRを兼ねたタイミングで発表された。毎年9月10日の「世界自殺予防デー」は、自殺に対する人々の注意や関心を促し、自殺防止に向けた行動を促進することを目的として定められた。(提供/人民網日本語版・翻訳/KM・編集/武藤)

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