中国高速鉄道事故、今になって3年前のメディア・ネットユーザーの過熱ぶり批判―中国官製メディア

Record China    2014年9月28日(日) 23時43分

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23日、2011年7月に起きた中国の高速鉄道事故をめぐり、中国の官製メディアが当時、メディアやネットユーザーから浴びせられたバッシングを批判した。写真は中国の高速鉄道。

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2014年9月26日、中国交通運輸部が主管する中国交通新聞網は23日、「プロの知恵が中国高速鉄道の自信を伝える=温州高速鉄道事故に対するメディアの対応に関する教訓と世論誘導に関する思考」と題する記事を掲載し、「中国の高速鉄道は危険だ」などと、3年前の事故直後に浴びせられたメディアやネットユーザーからのバッシングを批判した。

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事故は2011年7月23日夜、雷雨の中、浙江省温州市内の高速鉄道高架上に停止していた列車に後続の列車が追突。中国政府の発表によると、乗客ら40人が死亡する大惨事になった。後続列車の一部は、高さ20数メートルの高架から落下したり、宙づりになったりした。

事故をめぐっては、海外メディアのみならず中国国内でも中国高速鉄道の安全性を疑問視する記事が連日報じられた。さらに、鉄道当局が事故車両の一部を高架下に埋めるなどしたため、ネットユーザーからも「事故隠し」などの批判が続出。急きょ事故現場を視察した温家宝首相(当時)は「断固とした事故原因の真相究明」を約束した。

記事は事故後、中国高速鉄道の建設工事は一時中止処分を受け、11年中に営業距離8000キロ到達という目標を果たすことができなかった。また、海外十数カ国を相手に進めていた輸出交渉もすべて破棄されたと指摘。当時のメディアやネットの過熱ぶりを批判し、専門家による冷静な検証を重んじるべきだったと結論づけている。

事故に関しては今年4月、北京の裁判所で著名な中国人ブロガーが「鉄道省は外国人犠牲者に高額賠償金を払う」などの虚偽情報を中国版ツイッターで流したとして、懲役3年の実刑判決を受けた。判決に続き、事故から3年以上たって飛び出した官製メディアによる反論は、特にネット世論が社会的影響力を高める現実に中国政府が神経を使っている様子をもうかがわせている。(編集/KU)

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