Record China 2014年10月3日(金) 21時36分
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2日、羊城晩報は「孫楊の心の痛みと福原愛の謝罪」と題するブログ記事を掲載した。写真は福原愛。
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2014年10月2日、羊城晩報は「孫楊(スン・ヤン)の心の痛みと福原愛の謝罪」と題するブログ記事を掲載した。以下はその概要。
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息子が小学生のとき、授業参観の機会があった。その時、教師が教えていたのは、「弱肉強食」や「ジャングルの掟」といった、社会の競争がいかに残酷無情かということだった。釈然としなかった私は後日、その教師に「子どもたちに、人間社会は動物世界のように残酷だと教えるべきではない。それよりも人間社会がどうあるべきかを教えるべきではないか。人と人の間には争いよりも情が大切だと伝えるべきではないか」という私の考えを話してみた。教師は化け物を見るかのような目で私を見ていた。
仁川アジア大会で感慨深かった2つのニュースがある。1つは競泳の孫楊に関する「孫楊がパク・テファン(韓国)を称賛し、今大会でパクが金メダルを取れなかったことを残念に思っている」というニュースだ。
パク・テファンについて孫楊は「彼はアジアの水泳に貢献した。彼は私より多くを経験している。200メートル自由形では私たちはともに金メダルを獲得できなかった。とても不自然で納得がいかなかった。400メートル自由形のレース後にはとてもつらかった。彼のような優秀な選手が、アジア大会で金メダルを取れないなんて心が痛む。私は彼を尊敬している。韓国水泳界は彼がいなければなんでもなかっただろう」と語ったという。
もう1つのニュースは福原愛に関するもので、「卓球女子団体の日本対モンゴルの試合で、福原愛が11−0で相手に勝利してしまい、試合後に恥ずかしそうに何度も謝る」というものだ。(※卓球の試合では、10−0になった時点でリードしている選手は相手に1ポイントを与えて“完封”を避けるという暗黙の了解がある)
報道では「福原は試合後、申し訳なさそうにしていた。通りかかった中国チームの孔令輝(コン・リーフイ)監督から『11−0をやったそうだな。両国の友好関係に影響するかもよ』とからかわれると、福原は顔を赤くして『本当にわざとじゃないんです』と説明した」と伝えている。
この2つのニュースに、私はとても感動した。「子いわく、君子は争う所なし、必ずや射か。ゆうじょうしてのぼりくだり、しこうして飲ましむ。その争いは君子なり」。この言葉の意味は、「君子はみな謙虚で人と争わない。争うとしても弓の腕前くらいだ。試合後は勝敗に関わらず礼をもって接し、ともに酒を酌み交わす。これこそが人格者の争いである」ということだ。
人生において人と勝敗を争うことは避けられない。孫楊の心痛、福原愛の謝罪からは、その争いが紳士的で情があることがわかる。自らが勝利を目指すなかにも相手への同情、相手のメンツを忘れない心がある。弱肉強食、デッド・オア・アライブ、人の皮を被った獣、冷血無情。もし人間社会が動物世界のようになってしまえば、人は人でなくなってしまうのだ。(翻訳・編集/TK)
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