2014年11月6日、中国メディア・網易は、日本の小笠原諸島近海で中国漁船が密漁を行っている問題で、「越境する中国漁民に最も人道的な対応をしているのは日本だ」とする記事を発信した。

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記事は、「あるメディアが『日本は台風が来ても上陸させないなどと中国漁民を脅迫している』とし、日本に人道的な対応を求めているが、実際は違う。日本は中国漁民に最も人道的で、文明的な対応をしている」と指摘している。記事中の「あるメディア」とは、中国共産党系の環球時報を指すとみられる。

さらに、近年、中国漁船の密漁により、その他の周辺国とも衝突が続いているとし、各国の対応を紹介している。

フィリピンは違法操業した中国漁船を没収し、船員らを投獄。駆逐政策をとるベトナムは、当局の管轄下にあるすべての船にはマシンガンなどの武器を装備。韓国は中国漁船の取り調べ中に発砲し、船長の命を奪った。ロシアは漁船に直接砲撃。抵抗すれば船員に向けて発砲する。北朝鮮は拿捕した漁船からすべてを強奪する。

記事は、中国漁船が搭載したGPSが日本の領海だと示していなかったことで無罪判決を下したり、漁業法違反の中国漁船の船長をわずか400万円の担保金で保釈したりしている日本の対応と比較。「台風が接近する中で、日本の海上保安庁は巡視船を派遣し、密漁を行う中国漁船に対して台風警報を発した」とし、「日本の対応が最も人道的である」と指摘している。

この報道に、中国のネットユーザーは、

「さすがは先進国」

「これは間違いではない」

「これが文明国とならず者国家の違い」

「日本も中国漁民に500発のマシンガンをぶっ放せばいい」

「中国漁民には、しっかりと思い知らせてやれ。国民は基本的に同情しない」

「越境操業ってことは泥棒でしょ？始末してかまわない。中国人の恥になる前に」

「憤青（※愛国心の強い若者）がそろそろ来るぞ」

など、肯定的なコメントを寄せる一方、

「網易の恥知らずめ」

「日本は中国漁船に砲撃したんだぞ！？アホな報道だ」

「網易はこの報道の根拠を出せ！なぜほかのメディアの報道を否定する？立場は真実よりも重要なのか？」

といった、批判的なものも散見される。（翻訳・編集/北田）