日中の国民感情の改善には、複数の「高倉健」が必要―豪メディア

Record China    2014年11月29日(土) 18時47分

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24日、豪州の中国語サイト・澳洲網は、日中関係改善には、民間レベルの文化交流が必須であり、そのためには複数の「高倉健」の出現が必要であると説いた。写真は高倉健さん。

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2014年11月24日、豪州の中国語サイト・澳洲網は、日中関係改善には、民間レベルの文化交流が必須であり、そのためには複数の「高倉健」の出現が必要であると説いた。中国新聞社が伝えた。

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日本の映画スター・高倉健さんの訃報は、多くの中国人を悲しませた。中国における高倉健さんの影響は、日本社会が受けたショックよりもはるかに大きいように思えた。

なぜ、このような反応が起きたのだろうか?高倉健さん主演の「君よ憤怒の河を渉れ(中国タイトル:追捕)」は、中国では文化大革命後の初めての日本映画として79年に公開され、大人気を博した。当時の高倉健さんの人気は、昨今中国で大ヒットした韓流ドラマ「星から来たあなた」の中で主人公を演じたキム・スヒョンにも匹敵するほどだった。

当時の中国は、文芸作品が極めて不足していた時代で、日本から「おしん」「燃えろアタック」などのテレビドラマが輸入され、中国人の近代国家や近代化に対する憧れを大いに呼び起こした。

当時はまだ、抗日戦争を戦った軍人や戦争体験者が多く生存しており、靖国神社問題や釣魚島(日本名:尖閣諸島)問題も激しく燃え上がっていた。しかし、当時の日中関係は蜜月期と言ってもいいほど政治、経済共に良好な関係にあった。これはまさに、高倉健さんのような文化的潤滑剤が存在していたからにほかならない。それは、高倉健さんが逝去した際に、中国外交部が「高倉健さんは日中文化交流に極めて重要で、積極的な貢献をした」と評価したことからも明らかである。

歴史を振り返れば、日中関係における最も早期の交流は文化交流だった。日中正常化には、長期にわたる民間の文化交流による基礎が不可欠だったのであり、文化交流を通じて両国国民の感情が通じ合い、初めて両国国民のパワーが一つになったのである。

近年、日中双方の距離はますます遠のき、矛盾が激しくなっているが、このことは文化という潤滑剤の不足と大いに関係している。民間交流や文化的パワーが減ったことで、意思の疎通のための架け橋も不足し、双方が相手を受け入れにくく、誤解や曲解をしやすくなっている。

直面する日中政治関係の障害を取り除くためには、先人の偉大な知恵や勇気を学ぶと共に、文化交流のパワーを再度借りることが必要である。複数の「高倉健」が出現すれば、両国国民が心を通わせ、国民感情も改善され、両国の友好関係を改めて構築できるだろう。(翻訳・編集/HA)

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