日本の職人精神は中国でも根付く、日本で長寿企業が多い理由とは

月刊中国ニュース    2017年8月6日(日) 15時10分

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ファミリービジネス・ファミリー企業という言葉をご存知だろうか。世界的に見ると、100年を超える老舗、長寿企業の約4割が日本に集中しているそうだ。写真は新宿。

Q.世界の100年企業の実に43%が日本にあるとのことですが、なぜ日本には長寿企業が多いのでしょうか。

A.私は日本を「長寿企業大国」にした秘密は4つあると考えています。第1に日本には各種マネジメント・システムの蓄積があることです。江戸時代の精緻な複式簿記、本店・支店の連結管理制度や人事管理、江戸時代の寺子屋など教育制度の発達と識字率の高さがあったことも見逃せません。

第2に市場経済が比較的ゆるやかに、長期的に拡大したことです。第3に家業の継続発展を目指す強い意志が存在することです。日本の人々は事業承継に対して強い義務感を持っていました。第4に家業を継続する強い意思の背景としての思想的要因で、「時代の精神」と言えます。

Q.先生の提唱されている100年続く企業の定石についてお聞かせくださいますか。

A.私はファミリー企業の持続的成長を実現するためVIDOGRRES戦略を提唱しています。この戦略は(1)ビジョン(VISION)(2)優位性(DOMINANCE)(3)統治(GOVERNANCE)(4)リスクマネジメント(RISKMANAGEMENT)(5)長期的関係性(RELATIONSHIP)(6)承継計画(SUCCESSION)から構成されます。

(1)の「ビジョン」は長寿企業の場合は家訓のことですね。何のために事業を続け、何を社会に提供するのか。私はビジョンの作成にあたり、ファミリー企業では特に社員参画型で練り上げる方法を勧めています。

(2)の「優位性」は、強みをいかして自社の競争力を高めブランド力を構築すること。(3)の「統治」ですが、私はまずファミリーの和と月次会議の定例化を推奨し、計画、実行、点検、是正活動のサイクルを実現することを勧めています。

(4)の「リスクマネジメント」。そもそもビジネスは常にリスクとチャンスが背中合わせで、リスク対応は新しいチャンス獲得に向けた戦略的行動と位置付けるのが本筋です。私はこうした戦略的行動を総合してリスクマネジメントと名付けています。

(5)の利害関係者との「長期的関係性の確立」は、要するにお客様・従業員・取引先などを長期的に大切にするということです。(6)「承継計画」は、事業面、経営面、所有面の3つで考えます。事業面の承継はほかの2つの大前提となります。経営面は後継者の育成と交代で、交代時期は60歳を目途とします。50歳で後継者を決めて10年で育成することを勧めています。

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