中国リーグで「340億円稼いだ」 南米タレント享受、爆買いの恩恵を海外脚光「大金手にした」 07-06 06:57
「日韓戦の重圧を乗り越えた」敵地で日本男子バスケに競り勝った“若き韓国代表”を指揮官がベタ褒め! 27得点のエースは「すごく楽しめた」 07-06 06:43
「消えたキム・ミンジェ!」 バイエルン伊藤が先発入り…序列明暗、韓国嘆き「売却の可能性」 07-06 06:43
名古屋の美味しいおすすめ人気グルメ5選(ラーメン/きしめん/カフェ他) 07-06 06:37
8大会連続へ「サッカーW杯出場」のハードルは上がったのか(3)10回目の「正直」と5.5チーム中1チームの「現状」、アジア杯が示す出場チーム「格差」 07-06 06:33
ウィンブルドンから世界が見える テニス発祥の地の矜持を保ちつつ、時代に即して変化【スポーツ時々放談】 07-06 06:44
桂米朝師匠は上方落語の古典として演じられている演目の数多くを掘り起こした(本多正識) 07-06 06:42
交通事故死者を「トマトジュースになった」と嘲弄…ソウルの暴走事故現場にメモを残した20代男性が自首 07-06 06:37
ネットスーパーで不在率1%未満を達成し会員数21万人を突破したイオンの「Green Beans」 そのポイントと今後の展開は? 07-06 06:19
うっかり在留カードを忘れたら…?入管法改定で永住資格取り消しの不安拡大 「何かおかしな空気に…」横浜中華街から上がった懸念の声 07-06 07:02

<このごろチャイナ・アート&A>仰天の落札者支払い拒否〜清朝時代の略奪動物像競売騒ぎ・コラム

Record China    2009年3月3日(火) 12時32分

拡大

「このごろチャイナ・アート&A」は最近の中華圏における「アートそしてアーキオロジー(考古学)」に関する動きを、レコードチャイナの写真ニュースを軸にして紹介。不定期配信。今回は清朝時代の略奪動物像の競売騒ぎ。写真は問題のブロンズ像(レプリカ)。

(1 / 4 枚)

第2次アヘン戦争の際に中国清朝の離宮「円明園」から英仏連合軍に略奪され、このほどパリで競売にかけられたウサギとネズミのブロンズ像を落札した中国人が代金の支払いを拒否しているという。実のところ、中国系の誰かが落札するかなと予想はしていたが、その後の支払い拒否という展開にはたまげた。言って見ればアート界におけるテロみたいなものだ。

その他の写真

■文化財取り戻しの民間組織が落札し支払い拒否?!

伝えられたところによると、落札したのは中国からの流出文化財を取り戻す活動をしている民間組織「海外流出文化財救出基金」の顧問を名乗る人物だという。この組織については以前にも「このごろチャイナ」で紹介したが、ここまで乱暴なやり方が明らかになったのは初めてだ。

ブロンズ像は、先に亡くなったフランスの著名デザイナー、イブ・サンローラン氏の遺産として競売にかけられ、3140万ユーロ(約39億円)で落札された。支払いが拒否されると、像が引き渡されることは考えにくく、実際、競売出品者は、代金が支払われなければ、ブロンズ像を自宅で保有し続ける意向を表明していると外電は伝えている。

各種報道を総合すると、中国政府はこれまで問題の像をめぐって、「中国に所有権がある」として返還を要求。パリの裁判所には競売差し止め請求も出されたが、棄却されていた。中仏関係がこのところギクシャクしていたこともあって中国国内ではインターネットなどで仏製品不買呼びかけなど過激な主張が出ており、今回の支払い拒否が愛国的な行為という受け止め方もあるやに聞く。

■これが「中国4000年の智恵」?

それにしても、である。果たして今回のやり方がよく言われる「中国4000年の智恵」なのだろうか。

そもそも欧米の美術館、博物館にある世界の名品などは、多くが略奪のたまものである。実際、有名なロゼッタストーンなどはナポレオンのエジプト遠征の際に発見されたものを英国がぶんどって持ち帰っており、「エジプト出土でも発見者に所有権がある」などとフランスが主張したりもするが、大英博物館は決して手放さない。各国の博物館にはエジプトから持ち帰ったミイラやその棺が平気で置かれている。そうした例は多い。それを今さら返還させることは容易には実現しないであろうし、労の多い割には益の少ないことである。中国は日本に対しても「返還請求したいものが多数ある」などと伝えられている。果たしてこちらは今後どうなるんだろう。

いずれにせよ、中国の組織は確かに一つの目的を果たした。引き渡しの成否は別として、今後中国側が返還を主張するような品物は競売人も出品者も怖くて扱えないだろう。

しかし、もう一つ確実なのは、「中国は国際ルールを平気で無視する」という国際社会の見方が間違いなく形成されたということである。結果は誰でも予想できるが、まず今後アート関連の取引において、中国系収集家などは不利な条件を提示されることになる。ことはアートにとどまらない。数十年来、共産党政権の中国は「法治」ではなく「人治」の国といわれてきた。2兆ドルの外貨準備を有し、経済的にも国際社会の中で大きな存在となった今も、自ら国際的な「法治」を否定するようなことを行えば、その報いは誰にでも想像ができるだろう。

ロンドンのクリスティーズでもサザビーズでも現地に行ってみると、あまりにも誰でも気軽に入ることができ出品作を手にとって見ることができるので驚く。セキュリティ対策は講じられており、別に盗難を奨励しているわけではもちろんない。美術品泥棒の例も欧米の美術館でも枚挙に暇がない。ではなぜ気軽に入ることができるのかというと、そこにはある種の「信頼」が存在するのではないかと思う。

さて、中国政府が返還請求をしたのを受けて、流出文化財の取り戻し活動をしている「民間組織」が今回のような仕掛けをしたとになると、世間は今回の一連の流れを中国当局が作ったと見るだろう。胡錦濤温家宝政権はこのところ、対日政策も含め国際協調路線を歩もうとしていると見られてきたが、果たして今回の騒ぎが「協調的」な効果をもたらすのだろうか。

このコラムは先に中国と台湾の二つの博物館による合同展示の進展が「中台雪解け加速」と喜んだばかりだ。今回の騒動、結末はまだ見えないが、果たして対中姿勢を緩和した馬英中政権や台湾の美術・博物館関係者がどのように受け止めたか、聞いてみたい。(文章:Kinta)

■プロフィール Kinta:大学で「中国」を専攻。1990年代、香港に4年間駐在。06年、アジアアートに関する大英博物館とロンドン大学のコラボによるpostgraduateコース(1年間)を修了。08年「このごろチャイナ」を主体とした個人ブログ「キンタの大冒険」をスタート。

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携