Record China 2018年7月13日(金) 12時30分
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日本人がまとめた「中国遊園地大図鑑」が話題になっている。写真は著者提供。
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移動時の苦労については、「広大な中国で取材中の大都市間の移動は基本的に高速鉄道を使うことが多かったのですが、さすがにチベット自治区から内モンゴル自治区への移動は飛行機を利用することに。ただ、飛行機が前夜からの悪天候の影響で運休。取材スケジュールが根底から台無しになるピンチでしたが、現地ガイドさんや旅行会社スタッフの尽力もあり、別の便で事なきを得ました。『中国遊園地大図鑑』シリーズで紹介した物件は日本ではありえない事の連続でとても楽しめたのですが、非常に残念だったのは、随分前に撮影した物件を再訪してみると施設そのものが撤去されていたケースもあり、書籍での紹介そのものを断念したことがあります」という。
3作目の「中国遊園地大図鑑 南部編」ではその名の通り、中国南部に足を運び取材を行った関上氏。中でも印象深かった3カ所を紹介してくれた。
【広東省珠海市の珍珠楽園】
ほぼ全てのアトラクションが運行を停止している半分以上廃墟のような遊園地でしたが、従業員が畑で野菜を栽培、鶏の飼育、お手製ソーセージを干して自給自足に励む光景は正直、理解不能で強烈な印象でした。
【江西省南昌市の南昌万達楽園】
ツッコミどころもありますが、万達グループの王健林会長の「西洋の模倣はやめにしたい」という強烈な意思が反映され、ショッピングモールに地元の景徳鎮のデザインを大胆に融合していたのは良い意味での驚きでした。
【湖南省長沙市の長沙世界之窓】
文字通り世界一周がコンセプトのテーマパークで、2015年に訪問した際には偽物国家首脳陣がパレードに登場し、パクリキャラのエアー人形が目立っていましたが、2016年に再訪したところパクリキャラやグッズの減少が見られました。中国もオリジナルの漫画、アニメ、ゲームを大量に生産できるようになり、徐々に著作権意識が高まっていくと感じられました。
かつては雑なコピーが目立った中国の遊園地。今では万達楽園のような近代的で斬新な形の遊園地も登場している。こうした中国の発展ぶりを関上氏の書籍から垣間見ることができる。パブリブ社の編集者が語ったように、関上氏の書籍は「歴史的資料」としての役割も果たしている。関上氏は、「個人の趣味から出発して書籍執筆のために中国全省、全自治区に渡って遊園地の取材を行いました。さすがに中国のテーマパーク建造ペースも鈍化するはずですが、北京ではユニバーサルスタジオが建設中ですし、各地域に映画の撮影所や巨大な娯楽施設が開業しています。今後はこういった物件の取材も行う予定で、台湾やシンガポールといった中華圏の遊園地との比較も面白いテーマだと思います」と語っている。(取材/内山)
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