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<コラム>中国の畜産業汚染の現状、日本と違い政策が不十分

内藤 康行    2018年9月28日(金) 21時40分

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中国の農産業構造調整で、畜産業は飼育規模と品質を成長させたが、同時に家畜・家禽飼育に深刻な環境問題をもたらした。資料写真。

現在、飼育場は飼料添加物や抗生物質の大量投与で、畜産屎尿中の重金属、薬物、有害菌等残留物残留は農地土壤に重金属と抗生物質による複合汚染を引き起こしている。これは「安全食品」を脅かしている。ある研究報告では、羊糞、鶏糞及び豚糞には銅、亜鉛、カドミウム含有量が高く、各197mg/kg、947 mg/kg、1.35 mg/kgとなっており、容易に土壤汚染と成りうると指摘する。

【畜産飼育環境汚染の原因】

1.財政支援力の不足と廃棄物処理技術の遅れ

環境保護基本施設の改善は、畜産業環境汚染整備が前提となっているが、現在、中国の畜産飼育の汚染防止整備に対する補助金は大規模飼育場を対象としているため、2015年では2万542件の大規模飼育場の廃棄物処理施設は改善されている、しかし大半の中小規模飼育場では政策インセンティブが不足しており、飼育場基本施設条件が遅れている。飼育施設は狭く、屎尿排出空間も狭い。屎尿回収施設と処理設備が全く完備させていない。また、現行の環境補助政策の多くは一次的な補助であり、補助割合は飼育汚染整備コストを大きく下回っており、飼育業者の汚染整備に対する積極性を著しく削ぐ形となっている。

廃棄物処理技術の遅れで、飼育場の屎尿汚水等汚染物処理は排出基準を達成できていない。乾燥糞プロセスは資金と技術要求が高く、現在、一部大中型飼育場で廃棄物の乾燥糞処理が採用されているだけである。中小規模の飼育場ではフォークリフト、カート式の人工クリーン糞処理,屎尿と汚水を混入させ排出しており、こうした処理は後段の適正処理を難しくしている。また、相当数の伝統的な飼育場はいまだに液肥方式で行っており、この種の伝統方式では汚染物濃度を増大させ、大量の汚水を発生させている。水環境に排出された乾燥クリーン屎尿のCODCr(二クロム酸カリウムによる酸素要求量)負荷量が20.28g/hに対し、液肥方式のCODCr負荷量は314.60g/hに達する。

2.地区発展のアンバランス、汚染物資源化利用を阻害

中国の畜産業は各区域分布と発展がアンバランスで、飼育場の規模化では、東部沿海発展地区と中部地区に集中しており、飼育密集区域は汚染物排出量最大の地区となっている。畜産業の最も深刻な省は河南省、四川省と山東省で、汚染量は全国汚染総量の30%を占める。畜産汚染量が突出する省は四川、河南の生豚飼育密集区で、内モンゴル自治区、黒竜江省は乳牛飼育密集区で、山東、遼寧省等は家禽飼育密集区である。これら飼育密度の高かい地区の屎尿やその他廃棄物排出量は甚大で、環境汚染負荷を高めている。

また、大半の飼育業者は飼育のみで種付けはせず、種付け業者は飼育をしていない。農作物施肥時間と施肥量が飼育生産サイクルと全く釣り合が取れていない。このような農牧のちぐはぐ現象は家畜・家禽屎尿の有効利用を遅らせている。飼育汚染物の有效利用欠如は資源の浪費と、農作物化学肥料施肥用量の増加を招き環境に二重の破壊を起こしている。

3.政策と法規の脆弱と執行力不足

畜産汚染の防止と整備を進めるため、中国政府は2001年より関連政策と法規を公布している。これには汚染防止整備法、飼育生産ガイドライン、業界技術基準等を主とする命令コントロール型政策と、メタンプロジェクト建設、有機肥料の施肥補助を主とする経済インセンティブ型政策が含まれている。これらの政策と法規の公布は畜産飼育汚染の防止・整備を積極的に推進させる狙いであったが、先進国と比べいまだに大きな開きがある。

先進国は実態に基づく具体的な汚染防止・整備法を制定している。米国、日本、カナダ、オランダは畜産屎尿の貯蔵と処理に明確な規定を設けているが、中国の現行畜産汚染防止・整備政策は原則的な規定に過ぎない。畜産屎尿の農地施肥用量は当地の環境容量と合致させることが重要だが、いまだに各地区の環境特性の明確な計量化基準がない。

4.監督管理力が脆弱

農村地区の管理監督が困難な環境下で、環境保護部門の畜産飼育汚染管理監督執行は余り厳格とは言えず徹底されていない。中国の環境保護部門は関連組織を主要都市に設置しているが、農村地区の畜産飼育過程と汚染排出実施に対する管理監督は不可能に近いのが現状である。

■筆者プロフィール:内藤 康行

1950年生まれ。横浜在住。中学生時代、図書館で「西遊記」を読後、中国に興味を持ち、台湾で中国語を学ぶ。以来40年近く中国との関わりを持ち現在に至る。中国の環境全般と環境(水、大気、土壌)に関わるビジネスを専門とするコンサルタント、中国環境事情リサーチャーとして情報を発信している。著書に「中国水ビジネス市場における水ビジネスメジャーの現状」(用水と廃水2016・9)、「中国水ビジネス産業の現状と今後の方向性」(用水と廃水2016・3)、「中国の農村汚染の現状と対策」(CWR定期レポ)など。

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