中国海洋石油集団（中国海油）が6月30日に明らかにしたところによると、中国が独自に設計・建造した、単一タンク容量が世界最大の液化天然ガス（LNG）タンク群である中国海油塩城「グリーンエネルギーポート」プロジェクトの6基・27万立方メートルのLNGタンクが、江蘇省塩城市ですべて完成した。これは中国最大規模のLNG備蓄拠点の全面的な完成を示しており、長江経済ベルトのエネルギー安全保障能力の強化と、グリーンな発展を後押しする上で重要な意義を持つ。科技日報が伝えた。

江蘇省塩城市浜海港工業パークに位置する同プロジェクトには、4基・22万立方メートルのLNGタンクと今回完成した6基・27万立方メートルのLNGタンクが含まれ、タンクの総容量は250万立方メートルに達し、1000万世帯の8カ月分の生活用ガスを賄える。同プロジェクトは中国天然ガス生産・供給・備蓄・販売体制建設および相互接続重点計画プロジェクトで、「西気東輸」（西部地域の天然ガスを東部地域に輸送するプロジェクト）や「中露天然ガスパイプライン東ルート」などの国家主要パイプラインなどとの相互接続を実現するとともに、タンク車によって外部への輸送業務を提供し、江蘇省、河南省、安徽省、山東省などに天然ガス資源を持続的に供給することにより、塩城「グリーンエネルギーポート」のエネルギー備蓄能力を大幅に高め、長江経済ベルトのエネルギー安全を保障する。

中国海油ガス電気集団の李峰（リー・フォン）副社長は、「塩城『グリーンエネルギーポート』の10基のLNGタンクはすべて中国海油独自の技術によって設計・建造されており、プロジェクトの国産化率は98．3％。うち12件の技術は中国国内の空白を埋め、世界をリードする水準に達した。6基・27万立方メートルのLNGタンクは世界で初めて建設されたものだ。タンクの高さは約65メートル、直径は100．6メートルで、C919旅客機を3機積むことができる。タンク容量は標準プール614面分に相当し、1億6900万立方メートルの天然ガスを貯蔵できる」と説明した。（提供/人民網日本語版・編集/YF）